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フェティッシュの火曜日
 
バビビビビ!街のあの怪音波めぐり!


あの怪電波の正体を突き止める旅(写真は同行者の工藤さん)

 街を歩いているとビビビ!と電波だか音波だかを感じて、驚くことはないだろうか?

僕はどうもそういうタイプで、よく人に自慢している。怪我自慢や寝てない自慢みたいな貧乏くさい楽しみだ。

あれはどうやらネズミ除けの音波らしいですよ、という話を聞いたこともあるが、そんなこと言われても困る。こっちはネズミではないのだ。

と、突っぱねてきたが、そろそろあのビビビ!の正体を確かめたいと思って色々めぐってきた。そして今日はばっちり正体突き止めましたよ。

大北 栄人



高田馬場ビッグボックス正面入り口。だが何も感じない。
こちらは側面にある入り口なのだが…

とは言ってもネズミ除けか

ネットで街の怪電波について検索していたりすると書いている人はみんなあれはネズミ除けらしい、と言っている。

今日はそんなネットで見つけた代表的な場所と個人的にここぞというとっておきのビビビ!スポットを紹介したい。

高田馬場に

ということで初めにやってきたのは高田馬場の駅前にあるビッグボックス。このビルに入ったことはなかったのだが、色々なサイトがここを一押ししていたので来てみた。

僕はビビビ!を感じやすいので、今日は普段そういうビビビを感じない人、当サイト木曜ライターの工藤さんにも比較のため同行していただいた。

肩すかしか

正面入り口を入ったところで何も感じない。天井も高く、入り口もとても広いのでどこがポイントだかわからない。しばらく店内をうろついていて、もう一つの入り口を発見したので行ってみると、き、き、き、きてる気がする。きてますよね、と同行していた工藤さんに聞いてみると何も感じませんよ、とのことだったが近くまで寄ってみると…


ビビビビビビビビビビビビビビビ!!き、来てるー!!と、にやけ顔に。

キチキチキチ!かもしれないしピリピリピリ!かも

来た来たこの感覚。耳の中が真空状態になって耳鳴りのキーンとしたものが短く連続してやってくるのでこちらとしては挨拶もせずそそくさと帰りたくなるあの感覚である。

基本的に嫌なものであるが、今日に限っては話が違う。このビビビ!を探し求めて来たのでうれしさが込み上げてくる。

感じないよ、と言っていた工藤さんも近づくと「あ!あ!キテるね!」とうれしそうに反応していた。しかも耳をふさぐと感じなくなることを発見!録音機をかざすとガンガン反応が出て、これはやっぱり音なんですよ!


耳をふさぐと感じないと工藤さん。やっぱりこれは音!
録音機を見ると相当ばかでかい音が鳴ってました!

録音したファイルをソフト(adobe soundbooth)で解析。明るい色ほど強い音で、19kHz辺りに発見!これですよ。

怪電波ビビビの正体は19キロヘルツ付近の音!

下部の赤くなっている部分は街の騒音であり、日中の高田馬場は人も車も多くなかなか騒がしい。それでも上部の19kHzという高音部分の方が明るい(黄色っぽい)色を示しているのだからこれはかなり大きな音だといえる。


というか絶対ここから出てるぞ、という機械がある!この真下は強烈!

SALEの上部に機械があって、工藤さんと筆者が各々ここからなら感じる、という距離で撮影。
正面入り口も注意すると同じ機械があって、そこの真下は感じることが判明

高校生は聞こえるがおっさん先生には聞こえない蚊の飛ぶような音、可聴域の話

ということでこれは音波、それも大音量の19kHz付近の高音だということが分かったのだが、これが聞こえる聞こえないというのは「可聴域」の話である。

人間は年を重ねるほど高音が聞こえなくなる。高音はおっさん先生には聴こえないので高校生がモスキート音を着信音に設定したりする、という話があったりするあれだ。

実際今出てる音がどの場所から聞こえるか、と立ってもらった写真が左のものである。34歳の工藤さんと28歳の筆者にはこれだけ差があった。20代の後半になると17kHz以上の音が聞き取りにくくなるらしいが、この数値の話が資料によってまちまちでどうも言及しにくい。

20kHzくらいまでが人間の聴こえる範囲、可聴域とされている。(ちなみにCDが記録している音の20kHz以上はカットされている。)今回の19kHzは人間の可聴域ぎりぎりのところか?と思われるが、実際現場に行くと普段聞こえないと言ってた工藤さんでも聞こえたので何とも言えない。ああややこしい。

可聴域というのは厳密にこの高さまで聞こえる!という範囲を示すのが難しい。高い音が聞き取りにくくなってるだけなので、音量を大きくしたら聞こえたりもするのだ。

このビビビが初めて聞こえた工藤さんは「子どものころに分かったテレビが点いてる音に似ている」と言う。調べてみると、古いブラウン管型テレビは15750Hzの周波数で走査線を出しているらしい。この15.75kHzの音を高音に強い子どもは聞き取ってしまう、ということだろう。「テレビが点いてる音」という表現は的を射ていたのだ。


高田馬場・BIGBOX

明らかにスピーカーっぽい構造をしている

学生街という高い音をよく拾う若年層が多い土地柄でも、エッジの効いた高音を各入出口全てに設置してくれている。ここピリピリ聴こえるよね、という言動は入学したての希薄な人間関係にあって自分を優位な立場に押しやるほどの力はないが、不思議っぷりをアピールするには絶好の機会である。僕は学生ではないが、現にそうしている。


 

 
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