牛といってぼくが思い浮かべるのは、白と黒とがまだらになったホルスタインの姿だ。で、あの白い部分と黒い部分、はたしてどんな比率になっているのだろうか。 雑学ばやりの昨今、飲み会の席で、「いま君が飲んでるカクテルのアルコール度数とホルスタインの黒い部分の平均的な割合が同じって、知ってた?」なんてサラリといったら、女の子にモテるんじゃないだろうか。 そんな大人のいやらしい思いを胸に調べたわりには小学生の自由研究みたいになったので、ご報告します。
(櫻田 智也)
ホルスタインをみに
調べるには実物をみないことには話にならない。幸いにも牛には困らない場所に住んでいる。
木から木へと飛びうつるリス。よだれが垂れるくらい可愛い。ずっと追っかけていたいが、お目当ては牛だ。
騙し絵か心理テストのような牛の群れ
どうやって調べるか
さて、牛をみつけたところで、彼らのまだらになった白い部分と黒い部分をどうやって調べるのか? 方法は単純だ。牛の写真をひたすら撮ってそれをプリントして白と黒の部分に切り分け、それぞれの紙の重さから割合をだそうというのだ。
どうだいこのアナログ感、いっきに小学生の自由研究みたいだろう?
だがこういった地道な手法で調べたものこそが、知識としてぼくの血肉となり、結果として女の子にモテることになるのだ。
あたいもメロメロよ
こういった調査はある一定の条件を決めておこなう必要がある。というわけで、対象となる牛の撮影条件を、
・真横からみた全身の姿 ・1頭につき左右どちらか1面
とした。
それが案外むずかしい
で、実際やってみたのだが、これがなかなかうまくいかない。
そりゃそうだ。牛の品評会にでかけてきてるわけではないのだから、牛がこちらの望むような姿勢でじっとしてくれるはずがない。さらには、さっきまで右を向いていた牛が左を向いたとたん、ちがう牛にみえてしまう。
そんなわけで、先にあげた2つの条件は、あっさり『努力目標』ということにした。
●あとはひたすら撮る
誰に遠慮がいるものか。
黒も巻き返す
放牧場を2箇所まわって数十頭の牛を撮影。あとはこれらを印刷して、白と黒の割合を調べるのだ。
風車のもとで草を食む