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ロマンの木曜日
 
ざるに絵を描く
ざる絵画

そうめんがおいしい季節だ。

このところ、わが家でもたびたび夕食にそうめんを食べている。天かすを入れたり、錦糸玉子を入れたり、ツナを入れたり、具をえらぶ楽しさもあって、しかもうまい。

などと書いておきながら、今回はそうめんの話じゃなかったりする。

あるとき、そうめんがすっかり空になったざるを見ていて、机に不思議な模様が映っているのを見つけた。一瞬、それが何なのか分からず、少ししてようやく意味を理解した。

まずは、何が映っていたのかということからご紹介します。

(text by 三土たつお

 

 

ざるが映し出す模様

机の上のざるが映していた模様というのは、これです。


ドットの粗いコンピュータ画面のようにも見える


さすがにこれだと何だか分からないかもしれないので、もうちょっと全体が見えるようにしてみると、こう。


こういうことなのでした


つまり、そうめんの水分がざるに残り、網目ごとに少しづつ乾いていく途中でこういう模様が見えた、ということなのだった。


犯人はこの水滴だ


何か描いてみよう

ここからがようやく本題。ざるでこんなふうな模様が作れるなら、何か書いてみようじゃないか、というわけです。

というわけで、ざると筆、それに水を入れたパレットを用意し、金網の目にひとつずつ水滴を落としていく、ということをやってみた。最初にできたのがこれ。


矢印のところに、うすーく水滴がみえる


この時点では何が書いてあるのか分からない。だけど、これを明かりにかざすと、こんなふうに文字が浮かび上がってくるのだ。


「ざる」


分かりやすい。だれがどうみてもざるでしょう。

そしてまた、ぼくはひとつの可能性を思う。タイプライターを渡された猿が、偶然シェークスピアの一節を書き上げる可能性はゼロじゃない。同じように、そうめんを食べ終わったざるの底に、ぐうぜん「ざる」の模様に水滴が残ることだってあるだろう。

とても長い時間がかかるかもしれないが、ぼくはそんな瞬間が見てみたい。

 

 

 
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