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フェティッシュの火曜日
 
陶器市で競艇ボートに乗る

競艇ペアボート試乗会

だんだんと陶器と競艇の関係がふつうに思えてきたところで、今日の目的である競艇ボートに行く。


ファミリー層から競艇ファンまで年齢層はさまざま

みんな競艇ファンなのか?幅広い年齢層

定員40名が3回、定時に並んだところあっという間に第一回配布が終了し、なんとか第二回のチケットを手に入れた。

そりゃあ怖いだろう、一体誰が乗るんだろう、と思っていたペアボートだったがおじいちゃんがチケットを手に入れている。お兄さんお姉さんもファミリーも並んでいる。

もしかしたら拍子抜けするような穏やかなものなのだろうか?それはそれで困るけれども、と心配したが無用だった。

がっつり重装備させられます
前の座席というか箱のようなところに正座で乗り込みます

逃げ出したくなってきた

列の最後尾で、子どものころのインフルエンザ注射待ちのような時間感覚でいた。

さっきから目の前の人たちはこんなのに次から次へと乗せられていってるのだ。


こ、これに乗るのか

 

そして乗った

う、う、う、うわーっ!とほんとに言った。本気でひぃーっ!という声をあげたのも何年ぶりだろうか。


ぼろーっとなる
ファンすぎて競艇選手っぽくなってた人もお客さんだった

こんな感じでした

モーター音が高まるとともに目の前の殺風景の流れが加速していく。F1や野球選手が「灰色の景色になって世界が止まる」という表現をするが、あまりにもど素人なため一瞬でその境地に。

体感速度としてはジェットコースター並みだが、体感安全保障はジェットコースター並みでない。正座してただ取っ手につかまっているだけなのだ。

そして水の上をはねる。この水が固い。何か別の水を使ってんじゃないかというくらい固い。手を離して水面に放り出されたときのことを想像する。固い水の上をばいんばいんと水切石のようにはねて骨が折れる。想像したらすぐ死んでしまう。

コーナー時は特に恐ろしい。重力の変化もさることながら跳ね方も勢いを増す。正座をしながら座面の固さを思い知る。い痛゛だだだの前に怖い。さっきからずっと怖い。せ、生命保険に入りたい!ニッセイレディ!ニッセイレディ!

撮影失敗

同行してくれた友人には、おれを撮れ、と言っておいたのに彼はおれじゃない人を撮っていた。黄色のメットに赤いボートがおれだと言っておいたのに「その人は顔が必死すぎてさすがにこれじゃないだろうと思った。」と言っていた。怖かったんです!ほんとうに!


自分の小ささを知る

撮り逃した友人のビデオを確認していると子供が乗っていた。


幼児!一体今までの描写はなんだったんだとなる結末

焼きうどんグランプリ

自分の目的は達成した(そしてぼろーっとなった)が、常滑焼まつりにはまだまだイベントが。焼きうどんグランプリなるものが開催されるのだ。ボート乗ったら陶器見て焼きうどんだ。


暴動に発展しかけた焼きうどんグランプリの列
荒んだ空気のおかげで名古屋弁がいっぱい聞けた

常滑の新名物・焼きうどん

ご当地B級グルメの流れなのか、常滑でも焼きうどんを新名物にすべく焼きうどんグランプリが開催された。それも陶器市で。競艇場で。

整理券で数は確保されているのだが、配布時間が来ると長蛇の列ができていた。前から4番目に陣どりながら言うのもなんだが、みんなけっこう楽しみにしているのだなあ。

食欲が浮き彫りにさせた赤かぶ検事

ところが時間になっても焼きうどんがこない。3種配るうちの2種まできてるのだが、残り1つがまだ届いていないらしい。並んでいたお母さんたちから不平がふきだしはじめた。スタッフの方も申し訳ない、申し訳ないと繰り返していた。

しかしこの時点で配布時刻から5分しか過ぎていないのだ。たった5分であちこちからブーイングが上る、どれだけ焼きうどんが好きなんだみんな、いやそもそも食べ物のうらみは恐ろしいという話なんだろうか。

興味深かったのは不平と言い訳の方言濃度が高かったことである。待っていたお母さんたちと申し訳なさそうにしていたスタッフの方には悪いのだけども、個人的には、あ!赤かぶ検事!あ、こっちも赤かぶ検事!と小躍りしていた。降って湧いたような赤かぶ検事たち。赤かぶ検事祭りの開催だ!

こちらはいのぶただそうで大変うまかったが
知多牛なるものも大変うまかったが

大勢が焼きうどんを食ってるのは競艇の観覧席、この違和感が何よりよかった

ところでB級グルメといえば競艇めしがある
この気取らなさと強烈なうまみ、競艇めしは地肩が強すぎる

 

きゅうり一本漬も競艇場っぽいと思ったら「最近はフジロックとかでも見るぞ」と友人。フェスって競艇っぽいんだなあ。

もう名物がすでにあるんじゃないか?

焼きうどんグランプリもいいが、会場そなえつけ食堂にある競艇めしが目につく。どうしても食べたくなったどて勝つ丼を食すとガツンと軽自動車にあてられたくらいのお味噌インパクト。う、うまいなあこれ。

今後常滑の名物にしたい、と焼きうどんグランプリが行われたのだがすでにある競艇めしがうまい。よそ者からすると、そこにもうあんじゃん!という感じなのだがそれは競艇場でやっちゃったからなのだ。普通の陶器市だったら焼きうどん万歳三唱してたところなので、やっぱり競艇場の力はあなどれない。

 
 

 
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