というわけで、ふってみた

朝から天気予報は雨。覚悟して海辺にやってくると、海風のせいかもしれないがこれから降るだろう雨を予感させるじめっとした風が吹いていた。Tシャツの旗は、力強くふらずともはためいた。

Tシャツの旗を振る。その感覚を確かめるだけであれば自分ちで地味にふっても良かったのだが、、ややもすると何のためにふっているのか理由を見失ってしまいそうだったので念のため砂浜にやってきたのだ。

傘とTシャツさえあればいける

マンガやアニメで見る服の旗は、だいたい木の棒にやぶいたシャツを結びつけたものというイメージだ。何の準備もなく無人島に打ち上げられた場合、何もないところから旗を作ろうとすると当然そういうことになるんだろう。

が、長い木の棒を見つけるのはなかなか骨だろうし、シャツをやぶくのはもったいない。

何とかならないだろうかと思って考えて一瞬でひらめいたのだが、傘にTシャツをそのまま通せば（ひっかければ）いいんじゃないか。

Tシャツは袖の部分を結んで閉じた袋状にする。そこに傘を差し込むだけ。押さえでバットも一応持ってきたが、傘で十分いけそうだ。

ここでちょっとしたコツも発見した。袖を結ぶとき、袖を1本に束ねてくるっと結ぶと、布がよれてしまって旗が小さくなってしまう。袖の端と端を2本にわけて結った方が布を広く使えて良いようだ。

イメージとしては、エアロビの先生のTシャツの裾のように結ぶのではなく、フラメンコの先生のシャツの裾のように結ぶという感じだ。

楽しいのはなんでだろう

急作りではあるが、立派な旗がこれで完成だ。あとは振るだけである。だれかー！　わたしはここですよーい！

そういえばこれまでの人生で、旗を振ったことってあるだろうか。子どものころ、運動会の応援で振って以来かもしれない。

旗は風になびき振ることで左右に揺れる。ばたばたばたっ、ばたばたばたっ。まさかと思われるかもしれないが、これ、楽しいのだ。

旗、みんなもっと振ったほうがいい

最初、「無人島に打ち上げられたときのために」とかなり無理やりな理由をつけていたが、そんな理由なしに旗を振るのって楽しいぞ。風と遊ぶ、という意味では凧揚げに近い興奮かもしれない。

この日は穏やかな風が吹いていたのもよかった。Tシャツの旗がよくなびいた。

今年の夏の最後のレジャーに旗ふりはどうだろう。いい風が吹いているなという日にぜひおすすめです。