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はっけんの水曜日
 
「おかんローズ」の良さを見直す
 


近所のフトン屋さんで、新しいシーツを買った。ワンタッチ方式、格安、780円。
いつもはチェックとか無地とか、無難なやつにしているのだが、選んでいる時、このバラ柄を眺めているうちに、頭の中で何か別のスイッチが入ってしまった。
「あれ……これって古くさいけど、お母さんが買ってきそうな柄だけど、良く見たら、すごく可愛くない?」
そんなふうに、思えてきたのだ。

(text by 大塚 幸代

 

日本の生活に密着してる、おかん的なバラをたくさん見たい。
たぶん日本製、もしくは日本輸出用に描かれたバラたちを、じゃんじゃん見たい。見直したい。

そう考えたら、自然と巣鴨に足が向いていた。

ここはご存じ、おばあちゃんの原宿。「女子の諸先輩たち」の集う場所だ。
甘味屋(スウィーツ)、雑貨屋、下着屋。本当に内容的には、竹下通りに似ている…ような気がする。

甘いもの食べて、可愛いもの買いたい。女子の基本姿勢は幾つになっても変わらないのかもしれない。

ちょっと歩くだけで、「花柄」の洪水。他の花も興味深いのだが今回はスルーして、店頭でバラ柄だけを探して、観察していくことにする。

タオルの柄。筆で書いたような感じがかわいい。


花だけじゃなく、茎まで描いてあると、可憐だ。
青いバラ、というのもしょっちゅう見かけた。実在はしないのに。

キルティングバッグの柄。キャスキッドソン顔負けの色使い。
こちらもバッグの柄。花びらの色の独特さが面白い。

トイレ用スリッパ。いつでも足元は華やかに。
こちらもトイレ用スリッパ。こっぱじけた色合い。

ベッドパット。見えないところにもお洒落を。
枕カヴァー。花が咲きまくり。スプレーバラかな?

なべつかみ。刺繍はいい、キュンとする。

タオル。また出ました、青いバラ。ゴージャスな品種っぽい。
タオル。円でかこってないほうが、かわいいんじゃないかと思うのだが…。

タオル。肌触りがモフモフしてよい品でした。
パジャマ。繊維の上に、バラがはかなげに乗ってます。

こちらもパジャマ。下にチェックがしいてあります。
これもパジャマ。花2色が混ざった珍しい柄。たいていは1色なのですが。

タオル。飛び出たつぼみがかわいい。
タオル。にじんだ雰囲気、深い花の色がいい。

タオル。たまにはこんな紫でアダルトに。
タオル。簡略化されたバラ。これはこれで。

タオル。他にもカラフルな色違いがあった。
タオル。やたら存在感のある刺繍。パワフルというか…。

バックが黒いものも、味わい深い。これもタオルなのだが、ドット絵のよう。
エプロンの柄。これなら汚れが目立たなくていいかも。

黒地に赤いバラ! のタオル。情熱的。
こちらもタオル。赤いバラって「1本」でも絵になる。

■レディーにはバラを

今回、巣鴨を観察して分かったことは、

  • どんなモチーフよりも、圧倒的に花柄、とくにバラ柄が多かった
  • バラ柄の色展開は、「赤(ピンク)/青」、もしくは「赤(ピンク)/青/黄色」
  • 日用雑貨の「なんの気なしに家で使用するもの」には、可憐な小さい柄がついているが、バッグやミニタオルなど、「お出かけ用のもの」には、大きめの柄がついている、気がした

………という感じだ。

ボーダーもチェックも水玉も星柄も無い巣鴨で、バラ柄は絶大な人気を誇っていた。
バラって特別な花なのだなあ、愛されているのあなあ、と思いながら、大切にシーツを使おうと思う。そして今後もバラ柄たちをチェックし続けたい。


 
 
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