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ひらめきの月曜日
 
フランベって本当に意味あるのか?

あからさまに違う!

炭をカンカンに熾して肉をジューと焼く。最後にブランデーをぶっかけるまでは、どちらも同じ工程だ。


高い肉の扱いは気が引き締まる。
ひっくり返して…と。おお、いい色に焼けてます。

家でならこの時点で「出来上がり!」となるわけだが、今回はここからが勝負となる。一方の肉を皿へ引き上げたら、残った肉にブランデー(今回はリンゴから作られたカルヴァドス)をぶっかける。

大山さんに「えー、なんでカルヴァドス?」と言われたが、単に私が好きな銘柄ってだけのチョイスです。まぁ、いいから見ててくださいよ。

はてさて、いったいどんなことになるんだろうか。


またしても盛大に燃えさかる炎。なぜか嬉しい。
うわーっ! もう既にものすごくいい匂い!

成功は手に入れたも同然だった。勝利を確信したと言ってもいい。それほどまでに香りが素晴らしいのだ。これはスゴイ。スゴイですよ!

ホクホクとした気持ちで陣地(即席バーカウンター)へ戻り、他の参加者に見えないように6等分に切り分けた肉をそれぞれの皿に盛りつける。


極狭カウンターで作業。不便だけど眺めだけはいいのよ。
赤いシールと青いシール。さあどっちがフランベ肉だ?

ああ、夢がひとつ叶った。よく「ためしてガッテン!」で色分けされた皿が出てきてゲストに食べ比べをさせているが、一度でいいからあれをやってみたかったのだ。これだって似たようなもんだろう。

さしずめ、今の私は志の輔師匠だ。嬉しい。とても嬉しい。


さあ、どうぞどうぞ。あ、大山さんは赤いシールの肉からいっちゃいますか。
「おおお、コレすごくおいしい!」

肉のうまさに大山さんが悶絶している。実は赤いシールを貼った方の皿がフランベした肉なのだが、まだ正解は言わないでおこう。

大山さんのリアクションを見て、他のライター陣もわらわらと肉に手を伸ばし始めた。


ああ、たまらなく嬉しい。「ガッテン!」の小野文惠アナウンサーの心境ってこんなか。いいなぁ。
「うまい!」と食べるライター陣。

それぞれが「どっちもうまい! けど、赤い方がうまい!」「というか、この肉がスゲエ!」「うん、ステーキ自体がおいしい!」と言いながら食べている。

そりゃそうだ。150gで1,620円だぞ。そんじょそこらの肉とはワケが違うんだぞ。

…いやいや、ちょっと待ってくださいよ。今回の主旨は「高いステーキ肉はおいしいか」じゃなくて「フランベの意味はあるのか」ですよ。工藤さんにいたっては「肉の味がするから青い皿もいい」などと言い出す始末だ。

このままではいかん。さっさと評決を取ろう。
「赤いシールの方がフランベした肉だと思う人ー!」


ハーイ!

撮影していた玉置さんを含め、全員が笑顔で挙手だ。

やった。心の底から満足だ。やっぱりフランベにはちゃんと意味があったのだ。ガッテンごっこまで含め、本当にやって良かった。もう帰ってもいい。

が、私にはまだやらねばならないことがある。


他にもいろいろとフランベする材料を買ってきたのです

 

 
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