これは希望なのか
みえるっちゃ、みえる (マウスオンでどちらがほおずきかは表示されません)
なんとなく、いや、けっこう桜田だ。 もっとも、小さな喜びもつかの間、あっというまに滲んで薄くなり、あぶりだしみたいになったハンコではあったが、少しだけどうにかなりそうな(記事として)気配が。
つづいて花びらを
てっきりコスモスのものだと思って拾ってきた花びら数枚。よくみるとコスモスっぽくなかった。まあ、コスモスでなくても今時期咲いているのだから秋の花であることは間違いないだろう。
朱肉は赤いから朱肉というのだとすれば、この花からできた朱肉は何肉と呼べばいいのだろう。こたえはハンコをついたとき、おのずとわかるはずだ。
既になんの違和感もなく、すり棒として使われているハンコ。なかなか優秀である。 さきほどの経験から、再び油と寒天を投入して混ぜる。本当にこれに意味があるのかは、自分でもよくわかっていない。まあ、フィーリングである。 さて、コスモスだと思って拾ったなにかの花びらは、肉として役に立つのだろうか。
あ〜、けっこういいけどなあ
押してみると、そこそこいい感じだった。ほおずきと比べたなら相当いい感じである。やはり字は不明瞭だが、滲みがほとんどない。 ただ、いかんせん色が弱すぎる。名もなき肉は、惜しくも物足りない出来栄えだった。
オンコはどうだ
粘性をもってます
オンコオンコと言っていたが、辞書によると東北・北海道あたりの呼びかたとのこと。イチイと同じだそうです。 この赤い実、粘り気がある。粘るということはハンコへの付着もよさそうではないか。期待してしまう。
種とるのがものすごく面倒ですけどね
さて、さきほどまで寒天粉をまぶしていたのだが、今度は趣向を変えて団子をつくったりするのに使うという上新粉を加えてみた。なんとなく固まりになって、朱肉として使い勝手がよくなるのではないかと思ったのだ。
秋の色でハンコをつく。とか言っておいて、次々と秋とは関係ないものが添加されているわけだが、なにとぞ大目にみていただきたい。 そして上新粉を加えられたオンコの実は、やがて混ぜるうちに……
ネギトロ?
みるみるマグロのすき身みたいになっていった。そうか、肉か。肉に近づいているのか。
粘りすぎて使いものにならず
オンコは朱肉に向かない。と同時に、ネギトロも朱肉に向かないことがほぼ明らかとなった。
意外な伏兵
ぜんぜんうまくいかない。びっくりするくらいうまくいかない。ただハンコをつきたいだけなのに。えーん。 そして最後に残ったのが、期待薄なこの一品だった。
アパートの駐車場のはしっこに咲いていた花、鶏頭である。たしかに鶏のトサカみたいな形をしている。鮮やかで人目をひく花だ。 ただ、触ってみてもみずみずしさがほとんど感じられず(パサパサしている)、これをすりつぶしたところで色水はとれそうにないなと、あまり興味を持っていなかった物件だったのだが、
いい具合に着色した
ぐっと強く押しつけるだけで紙に色がつく。しかも余計な水気がでない。花の部分が繊維のようになっているのが良いのだろうか。
細い繊維が束となり肉厚な花をつくっているような印象。 すりつぶすとかしなくても、これ自体で朱肉として完成しているような気がする。試してみる価値はあるかもしれない。
試しに……
律儀に朱肉ケースに花を入れ、そのままハンコの先でぎゅっと押してみる。肉厚な手ごたえに高まる期待……
おおっ!