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ロマンの木曜日
 
ごはんに合うフレンチ調べ

三品目:

鴨のポワレ オレンジソース
きのこのソテー添え


これをごはん以外の何と食べろというのだ

三品目はいよいよ肉!鴨の表面をカリッと焼いて、先ほど絞っていたオレンジを使ったソースをかけたもの。

フルーツ、しかも柑橘系のソースに若干不安を感じていたところ「鴨にオレンジソースは定番ですよ」とのことで、俄然食欲がみなぎってきます。

とにかく、表面を香ばしく焼いてある鳥の肉がおいしくないはずありません。鴨はほとんど初体験に近いですが、さっそくひとくち。


最初と比べてごはんが減ってきているのに注目 一口食べてあまりの旨さに呆れ笑い

うまい、これうまいよ早川くん!

甘くて香り高いオレンジのソースが歯ごたえのある鴨肉にベストマッチ。鴨って、あの公園とかでのんびり泳いでる鴨ってこんなにうまいのか。なんだか彼らを見る目が変わりそうです。

ところが、ごはんとの相性となると、肝心のオレンジが邪魔をしてダメでした。鴨とオレンジソース、鴨とごはんの相性はいいのに、オレンジソースとごはんがどうしても仲良くしてくれません。作る前から「オレンジソースがごはんと合わないかも」と心配していた早川シェフも、一口食べるなり「やっぱりこれはごはんじゃないね…」とポツリ。

気が合いそうだと思って、自分の友達を別の友達に紹介したのにあまり話が弾まなかった、というシチュエーションがたまにあると思いますが、まさにそんな感じです(分かりにくいですね)。

でも鴨肉を食べると、やっぱりごはんが欲しくなる。オレンジソースはおいしいけど、ごはんには合わない。味覚のメビウスの輪に突入です。

しかし、今回もパンはまったく問題なく受け入れてくれます。そういえばフルーツと甘味料の塊であるジャムとも相性がいいし、パンの懐の深さを思い知る結果となりました。


ごはんに合う度
パンに合う度 ★★★★


四品目:

牛ヒレステーキ 赤ワインソース 黒こしょう風味
いろいろ野菜のソテー添え


どう考えてもごはんに合わないわけがない

はい、最後の一皿で本日の真打ち登場です。何をどう考えても牛肉のステーキがごはんに合わないはずがありません。

ちなみにソースは刻んだタマネギを赤ワインとフォン・ド・ボーで煮詰め、そしてハチミツが入った濃厚な味。ま、確認するまでもないですが、ステーキを味わいつつ、いちおうごはんとの相性を見たいと思います。


この歳になってもステーキに最初のナイフを入れるとき緊張する うますぎて笑いが止まらない

あはははは、いやー、うまいねえ。

もう文句ありません。焼き加減も、肉の柔らかさも、ソースとの相性も。そして当然のことながらごはんにも最高に合う!

これに関してはその場にいた全員、満場一致で星5つ確定です。よほど突飛な味つけをしない限り、ごはんに合わないステーキなんてものはこの世に存在しない、と言い切っていいでしょう。

ノービーフ、ノーライス。


自分の分の盛りつけはかなり雑で面白い 急遽作ってくれたアラ汁も超うまかった

ちなみにこのページの写真が少ないのは、鴨と牛肉があまりにおいしすぎてその場にいた全員が食べることに没頭していたからです。


ごはんに合う度 ★★★★★
パンに合う度 ★★★★★

というわけで、膨大な種類の中からほんの一部のメニューでごはんとの相性を調べてみましたが、きっと全部合うと思っていたところ思わぬ結果が出ておもしろかったです。特にフォアグラは合うだろうと思っていたので意外でした。鴨は、いつかこってり系の甘辛ソースでごはんを試してみたいです。

でもそれよりなにより、フレンチ初挑戦にも関わらずおいしい料理を次々に作る早川シェフの手腕に感動。これからも末長いお付き合いを、どうぞよろしくお願いします。今度お店に食べに行きます。

うまかった

というわけで、いかがでしたか。今週の「ウチの義弟自慢」。

義兄としてはただ写真撮って食べるだけの、これ以上ない取材だったわけですが、こんなことばかりお願いして信用を失わないように気をつけたいと思います。

あと、今度は「パンに合う和食」を調べるのはどうかと提案したのですが、「和食にはやっぱりごはんだよねえ」という意見で一致したので却下となりました。
鯛をアラ汁でお茶漬けにしたらこれも超うまかった


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