写真を撮りながら、京都っぽい、京都っぽいといちいち興奮してみる。だが、その都度「コエド」のフレーズが頭をもたげ、水を差してくる。いや、江戸かもなコレ、そんな風に感じてしまうのだ。
京都を心から楽しめてない焦りから、お土産屋さんに売られている木刀が京都っぽい、というこじつけも考えた。修学旅行の定番土産といえば木刀だからだ。そこで店頭を撮影していたら「商品は撮るな」と怒られた。いけずだ(あ、京都っぽい)
京都っぽさを見出そうとするほど、京都というものが分からなくなる。
もちろん蔵造りの街並みは素敵だし、観光資源もそれなりにある。代官屋敷の一角にあった「栃木最古の理髪店」はとてもレトロで素晴らしかった。小京都だの小江戸だのこだわらなければ十分に楽しめる街なのだ。
でも、しつこいようだが今日の僕は完全に京都モードなのだ。とてもこのまま帰るわけにはいかない。
そうだ、アレがあったじゃないか!
と、僕はここで思い出した。観光協会の方に教えていただいた“清水寺っぽいお寺”「まんがんじ」のことを。 |