気持ちのすれ違いだった
そりゃあ天狗様も困るだろう。なんで!?もしかしてお塩とか要った!?くらいの気持ちだったろう。お腹とか痛いん?と心配していたのかもしれない。
でも一通り拒否したら頂戴人の一人から声明が。「天日鷲命の使いである、ありがたき鳥、卵を食べるわけにはいきません。」と。そして、町と町民と神社の発展を祈願して神前にお供えいたします、と述べた。頂戴人には頂戴人の思いがあったのだ。要は気持ちのすれ違いだったわけだ。
「なるほど、よき心がけじゃ。このことはわが神、天日鷲命に伝え申す。余は満足じゃ、余は満足じゃー、わっはっはっ(高笑い)!」と天狗様。めでたしめでたし。
「余は満足じゃ」とナチュラルに言った人を生まれて初めて生で見れたので大変感激した。そして儀式は無事に終わり、ああ、天狗様が怒り狂って頂戴人の方々をひねりつぶしたりねじきったりしないでよかったな、と思ったのだった。 |