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はっけんの水曜日
 
インフルエンザになっちゃった


(text by 大塚 幸代

そういえば前日、遠出の用事が終わって帰るとき、ひどくだるかった。
疲れがたまってるのかな、もうトシかなー、なんて思いながらバスに乗ってた。
家で美味しい芋焼酎を飲んで寝た。ぐっすり眠れた、と思う。

朝、6時。
ガタガタガタガタガタ。
最初は自分に何が起こったのか分からなかった。
歯の根が合わないどころか、全身が、ほっといても振動してしまう。人間バイブレーター。いきなり身体が大地震になって、心がおっついていかない。
悪寒の固まりが、首の裏から背中まで、ごろり、ぬるりと入り込んでいる。気持ち悪い、頭が痛い。何も考えられない。まるまって胎児っぽいポーズで、息をするのがやっと。
今までの人生で、感じたことがないほどの苦痛。なななななんだこれ。
風邪?
ありったけの毛布にくるまり、2時間くらい我慢して横になってみたが、症状は酷くなるばかりだった。

わリと健康な人生をおくってきていて、痛さとか辛さの「マックス」加減を知らないので、救急車を呼んでいいのか分からなかった。
はってパソコンまで行き、休日だったので当番医を検索し、タクシーを呼んで病院まで移動。
目的地は2丁目だけ先の場所だったのだけれど、とてもじゃないけど歩けなかった。片道1100円なり。ちなみに復路はもっと高く、1500円くらいだった。謎。タクシーの運転手さんに「医療控除に使えるからレシート持ってってください」と言われた。

初めて行く小さな内科のドアを開けたら、待合室が満席だった。ほぼ寝間着で目がイッちゃってた私は、見かけ、ちょっと鳥居みゆきだったので、座っている人に「うわー、この人ヤバそうだー」という顔をされて、「どうぞ!」とすぐに席を譲っていただいた。有り難い。
初診の記入をしたが、そもそも字がちゃんと書けてるのか、よく分からなかった。
体温計を渡されて、計ったら39.7度あった。
いつもは体温が低いほうなので、ビックリ温度だ。温度計を見て、看護士さんが「こ、こっちの部屋のベッドで待ってていいですよー!」と横になるのをすすめてくれた。有り難い。
もうこの頃には神経が疲れ過ぎてて、ブルブルはほぼ止まっていた。

聴診器をあてられ、喉を見られ、鼻の粘液を採取され(超くすぐったい)、インフルエンザ鑑定キットで検査された(15分で結果が出る)。結果はインフルエンザA型。
これがインフルエンザなのか、噂には聞いてたけど、ほんとーに突然やって来るものなのだなあ、と思った。
解熱剤とタミフルを処方された。

 

タミフルって初めて実物見たけど、本当に可愛いらしいカラーリングだ。無駄キュート。

 

またタクって家に帰り、軽く何か胃に入れて(食欲ゼロだったが)、薬を飲んだ。
30分弱したら、あらふしぎ。
すっと身体が軽くなり、テレビも本も携帯メールも見れなかったのに、それくらいなら出来るように…!!
タミフルすごい。すごすぎる。魔法だ。
こんなに効く薬なら、身体に合わない人は、そりゃ大変だろう。

少し余裕が出て来たので、病院からの冊子を読んだ。


インフルエンザの特徴

  • 急激な発熱や悪寒(38度以上)全身症状
  • インフルエンザウイルスは増殖スピードが早く、1日で100万個になってしまう。なので早期治療が有効。発病して48時間以内に薬を服用すべし

一日でひゃくまん増殖……。早く飲んでおいて良かった。

ひたすら静かに横になった。
連休中、立てた予定を幾つもぶっとばし、友人知人に迷惑をかけまくってしまった。
情けなくて泣けたが、でもどうしようもない…。

1日目は、倦怠感で寝たり起きたり、おかゆ食べたりで終わり。
ふしぶしがビシビシッと痛んだ。頭痛はいいとして、脇の下が痛いのは初体験だった。脇を痛くする意味が分からん(あとで知ったが、インフルエンザ時は、脇の下に冷えピタを貼ると良いらしいですね)。
おかゆ、オレンジジュースなどを摂取。なぜ果物は病人に優しいのか。
薬が切れると、やはり痛みが増しのたで、早めに就寝。

2日目、怠さは少し軽くなったが、今度は細かく鋭い痛みが……新築の木造の家に響く音ように、ピシピシッと差し込んできた。頭の右側が痛くなったと思って手で押さえたら、今度は左。今度は背中。今度はふくらはぎ。水道管ゲームのような状態だ。ひとりでアホのようにに「いたたたたた」「あいたたたたた」とのたうち回った。容赦なし、インフルエンザ。
やわらかいパン、プリンなどを摂取。なぜプリンは病人に優しいのか。

そして実は…今、3日目なのだ。やっとパソコンの前に座れたが、作業すると目眩がするので、もうすぐまた横になろうと思っている。
タミフルは四日分処方されたので、明日で完治する…はず…なんだけどな…。


結論

手洗い、うがい、体調管理で予防!
ていうか、かかったったら、とにかくソッコー医者に行ってお薬ゲットですよ!
みなさん気をつけてください、本当に思いがけずにかかっちゃうから!!


■このサイトが便利でした
インフルエンザ情報サービス
https://influenza.elan.ne.jp/

■電話だったら
「#7119」救急相談センターで、救急車を呼んだほうがいいのか、休日の当番医はどこか、教えてもらえるようです。24時間受付。
救急相談センター(東京消防庁サイト内ページ)
https://www.tfd.metro.tokyo.jp/lfe/kyuu-adv/soudan-center.htm


 
 
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