子どもにモテる大人に憧れる。
そういう人は徳が高く、懐が深く、大人からみても人間的な魅力にあふれていると思う。とてもうらやましく思うし、自分もそうありたいと願っている。
子どもにモテる大人がもつ要素とは何だろう? 彼らと同じ目線でおしゃべりができたり、愉快なあそびをたくさん知っていることだろうか。残念ながらどちらも自分にはないものだ。
しかし、そういう人物が子どもにモテうる最高の武器を発見してしまった。そう、それは風船である。
(榎並 紀行)
子どもにワーキャー言われたい
回りくどい導入で申し訳ない。要するにワーキャー言われたいのだ。子どもたちに無条件で愛されてみたい。
モテ要素に乏しい自分が人気者になるためにはどうすればいいか? 知恵をしぼった結果、出た答えは「風船」だった。
イベント会場などで配られることがあるプカプカ浮かぶ風船。子どもたちが大好きなあれをいっぱい持っているだけで、人気者になれるんじゃないかと思ったのだ。
調べてみたら、プカプカ浮かぶ風船を作るためのヘリウムガスのボンベを貸し出している会社があり、値段も割とお手頃。「これは」と早速取り寄せてみた。
500リットルのヘリウムガスが入ったボンベで、9インチの風船50個を膨らませることができる
子どもがたくさんいる場所へ行きます
モテた
早くも4人の子どもたちに囲まれ、人気者に。しかも、風船を手にしたファミリーは幸せそうに見えるという視覚効果もあって、それを生み出したのは自分だと思うとなおさら気分がいい。
注意された
と、その直後である。遠巻きに様子を伺っていた警備員さんに注意を受ける。ただのプレゼントですと主張しても納得してもらえず、渋々ここは退散することにした。