川海苔は、塩辛くないアオサの味がした。
淡水で育った川海苔は、海で育ったアオサのような塩辛さはないものの、食感、風味はまだ若いアオサにとても近い。えぐみのなさや柔らかさがアオサよりも上等だと思うが、それはここまで来るのに苦労したからそう感じるだけかもしれない。
連れてきてくれた方に、「アオサみたいですね」と正直な感想を伝えると、「うん、まあ川のアオサだよね」と、当たり前のようにいわれた。
たとえ話をしてみます
さっきからアオサと川海苔を比較して書いていますが、アオサ自体がどんな味なのかよくわからない人のほうが多いということにようやく気がついたので、以下わかりやすいたとえ話にチャレンジします。
川海苔はとても珍しい海藻(海じゃなくても海藻っていうんですかね)ではあるのだが、その珍しさの方向性はパンダのような一般性をもった珍しさではなく、「エジプトで出会った柴犬」とか、「水族館にフナがいた」とか、「自転車乗ったお相撲さんがドンキホーテに買い物へいく」みたいな、ギャップによる珍しさのような気がする。 |