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ちしきの金曜日
 
花を見に行くことは楽しいのだろうか

時代劇にぴったりですね、と何度も言っていた大北くん。トラウマ。

おまけ・つり橋効果も確かめよう

海洋公園の近くにはつり橋がある。つり橋といえばつり橋効果だ。異性とつり橋を渡るとつり橋が揺れてドキドキするのを相手へのドキドキと勘違いして好意を持つというあれである。

伝説としては雪山で遭難したら裸で抱き合って暖め合おうと同じレベルのものだが、せっかくなので検証したい。花でドキドキした後はつり橋でドキドキしたい。だが相手は宮城さんである。成功したらどうしよう。

海洋公園からつり橋まではアップダウンの激しい道を20分ほど歩く。途中、時代劇を撮るにはぴったりの景色や天国のような海岸があった。

いまここで足を滑らせて海に落ちるとさっきの円形の集合写真が行方不明者の手がかりになるだろう。テレビに写されるかもしれない(想像図)。

そう思うと足取りがしっかりした。

天国みたいな景色を歩く宮城さん。ついていくと石にされるパターンか。
汗だくになって30分歩いたが、つり橋ちかくには駐車場があった。

つり橋効果は起こるだろうか
定員がなぜか小錦基準。

結論:迷惑だった

つり橋はそんなに大きなものではなかったが、乗ると確かに揺れる。激しくはないがゆったりとした揺れが不安だ。だけど案内看板の定員の表記が小錦基準だった。不意打ちのユーモアにたじろぐ。

僕と宮城さんで橋の中央に出る。橋が揺れてドキドキする。だが、宮城さんに対してドキドキしているようには思わなかった。

橋が揺れる原因が、僕の横で宮城さんが手をぶんぶん振るからなのだ。僕がドキドキしている理由が分かりやすく横にいては好意どころではない、「やめてください」だ。

わかったこと:宮城さんが手を振ると橋が揺れる

 

だけどつり橋は魅力的だ

昼食を食べた入ったレストランで聞いたのだが、不景気のせいか別荘を手放す人が多いという。海岸近くの邸宅街にも売りだされている物件が多かった。

ある物件の案内に「つり橋徒歩3分」と書いてあってぐっときた。駅からはたぶん徒歩20分ぐらいだが、つり橋は近い。前の持ち主も仲介している不動産屋さんもつり橋が好きで、それがアピールポイントになっていることを知っているのだ。

こういうのを含めてつり橋効果と言っていいのではないか。

宮城さんが手を振るたびに橋が揺れて怖い
毎日つり橋まで散歩したい

趣味がまたひとつ増えた

花を見に行くことは楽しかった。なるほど、ようやく理解できて嬉しい。しかしかなり遠回りして「行楽」というメジャーな趣味にたどり着いた気がする。となると次は神社めぐりだろうか。

そんなことを帰りの電車の中で話していたら、宮城さんがいまやってみたいのは子育てだと言っていた。花を見に行く以上にメジャーな喜びを言われてさすがに照れた。

パフュームです

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