関西発の中華料理チェーン店、餃子の王将。 そこには店舗ごとに、リージョナル(ご当地)限定メニューがあるのだという。 要するに、グランドメニュー以外のメニューも、勝手に作って良いらしいのだ。素晴らしい。 関西では有名な話らしいのだが、関東者の私は、つい最近知った。 むむ、羨ましい。東京の王将には、リージョナルメニューは無いのか…? 私はいてもたってもいられず、23区内主要王将を、めぐる旅に出た…。
(text by 大塚 幸代)
■初王将、高田馬場店
実は何を隠そう、王将に行くのは初めてだ。 近所に「福しん」とか別のチェーンしかないので、行く機会が無かったのだ。別に嫌いとか避けてたとか、そんなんじゃない。 行ってみたかったのに行きそびれてた、という感じ。
開店時間の11時半。 店についたら、からっぽだった客席が、あっという間に、男性客で一杯になってしまった。スゲー。 高田馬場、駅のそば、というお土地柄のせいもあると思う。 緊張しながらメニューをチェックした。
王将のロゴが、こんなにカッコイイとは知らなかった。
グランドメニューのほかに…あったあった、別メニュー。 表紙は青色。 しかし…。 中を眺めてみたのだけれど、「○○定食」といった、グランドメニューをカスタマイズしたものばかり…。 特別なお料理は見当たらず。 がっくりしつつ、やきめしをオーダー。美味しかったけど、卵スープの塩味がちょっとキツかった。 激混みだったので、さっと食べてさっと出た。420円也。
■西日暮里店
次に行ってみたのが西日暮里店。 店内は、街の雰囲気と同じく、落ち着いた感じ。男性客のほか、女性や親子連れも来ていた。 そしてついに!!!!! ここで、リージョナルメニュー発見!!
いやっほう!
濃旨胡麻味噌ラーメン630円を頼んでみた。 野菜がやたらたっぷり入っていた。 スープは、ギャーンと辛くはなく、じわじわくる感じ。 敢えて言うなら、蒙古タンメン中本系というか…。 ハマる人はハマるだろうな、というお味だった。通っている食べているファンも、いるかもしれない。
■新橋店
新橋店は、新橋っぽくガード下。 そして、新橋らしく、メニューもサラリーマンの味方になっていた。 夕食セット、いわゆる晩酌セットがあったり、イカゲソ200円、タコの唐揚げ300円といった、つまみ用小皿メニューがあったり…。 サラダも、野菜サラダ、マカロニサラダ、シーフードサラダとやたら充実。
私が今回食べたのは、リージョナルメニューの「豚肉ピーマンの細切り炒めセット」940円。 これが、やたらと美味しかった。王将じゃなくて銀座アスターの料理と言われてもいいくらい。 何故だろう。料理人の人がスゴイのか…?
■渋谷店
やたら若者客が多かった渋谷店。 未成年飲酒禁止の表示が、大きめにドーンと出ていた。
ギャルが普通に中華丼を食べていた。いい光景だ。
ここも駅のそばで、たいへん混んでいるので、グランドメニューをカスタマイズした定食メニュー以外は、独自メニューはなかった。 でも、なぜか「辛味噌30円」を大プッシュしていた。この味噌、何に入れてもいいようだ。
私はビールと餃子を注文。餃子は新橋の餃子と、同じ味だった。セントラルキッチンで一括して作られているのだろう。
■新大久保店
新大久保店も、定食やランチセット以外、特別メニューなし。ざんねん。 仕方がないので、天津飯(甘酢ダレ)をチョイス。 これ、関西では塩ダレがスタンダードだそうだから、関東限定メニューなんだろうか?
食べながらよく考えてみたら…人生で天津飯を食べるのって、初めてだった。 何か似たものは食べた経験があるのだけれど。 人生初天津飯が王将…。 ええと…やさしい味ですね。