●カッパパーク、略して「カッパーク」巡り
街単位というほどではないが、東京には他にもカッパを冠した施設がいくつかある。代表的なのは、カッパをあしらった公園だ。続いてはそうした公園を巡ってみよう。
まずやってきたのは、足立区にある「六木中央公園」だ。
公園の名前を刻んでいる碑からして、いきなりとぼけたカッパ。河太郎像と異なり、かわいらしくキャラクター化されたものだ。確かに子供たちが集まる公園には、こうした雰囲気のものの方がなじむだろう。
巨大キュウリがセットになっているのも気が利いている。かなりのカッパ度だ。
現在は改修中だったが、暑い季節には水の中に入って遊べる施設もあって、アクティブな意味でもカッパ度は高いようだ。
もちろん、本物の河童に出会えるというわけではない。ただ、寒空の下でも元気に遊び回る子供たちは、さながら現代の河童のようにも見える。
続いてやってきたのは、杉並区の「成田かっぱ公園」。閑静な住宅街の中にある公園だ。
ロケーションからすると珍しいと思うのだが、背の高い木が多く、とてもよい雰囲気の公園。近くを流れる善福寺川で河童を見たとされる話にちなんで名付けられた公園であるらしい。
訪れた際は水が入っていなかったが、季節によっては水があるであろう流れの中にカッパ像を発見。かわいらしくはあるけれども、顔の造作はなどはそれなりにリアルで、さがったまゆ毛が河童のせつなさを表していると思う。
続いても同じく杉並区にある、その名もストレートに「かっぱ公園」。住宅街の細い路地にひっそりとたたずむ公園だ。
公園名標示のそばには花が植えられているなど、地域の方たちが積極的に整えている様子が感じ取れる公園だ。路地裏の小さな規模の公園だが、こざっぱりとしている印象。
公園名にかっぱと冠している割には、カッパのフィーチャーぶりはおとなしめ。水飲み場にカッパの絵が描かれているくらいしかカッパぶりは見受けられなかった。蝶ネクタイをしているのが新しいと言えば新しいか。
それでも、「かっぱ公園」という響きはやはり愛らしい。そこに河童がいなくても、訪れた人の心に河童はいるのだ。
などと、ちょっといい話的なことを言ってまとめようとしたが、この公園を紹介する杉並区のページに書いてある一文に驚いた。
「園名の由来は特にありません」って書いてある。ガーン。ということは、適当に付けたってことか。
「目には見えなくても、河童はいていい」とか「元気に遊び回る子供たちは、さながら現代の河童のよう」などと適当なことを書いてきたが、そもそもこの「かっぱ公園」の場合、名前が適当。
そうだよ、河童なんかいるわけないじゃん。あーあ、元も子もないことを言っちゃった。ただ、それで終わらせてはいけないんだと思う。
それならそれで、行動すべきだ。そう思いついた私が向かったのは、ファッションセンターしまむらだ。