梅干し専門店へ
餅は餅屋、梅干しは梅干し屋、だ。取材に応じてくれたのは、梅干し専門店「うめ八」さん。都内に4つの店舗があるのだが、今回は青山店におじゃました。
石川:個人的に、梅干しは『すっぱい』というより、『しょっぱい』イメージがあったのですが…。
小磯:どちらも正しいですよ。すっぱい味は、梅が持っている元々の味です。しょっぱい味というのは、塩漬けにするときに使う塩の味ですね。
梅干しの保存が利くのは、塩漬けで発酵の進行を止めているからなんです。
梅の元々の味!梅干しはしょっぱいだけでなく、たしかにすっぱいようだ。
石川:ここへ来る前にいくつか食べ比べをしてみたのですが、同じ梅干しを食べても『しょっぱい』と感じる人と、『すっぱい』と感じる人がいました。
小磯:人間の味覚として、酸っぱさとしょっぱさは混同しやすいのではないかと思います。ですから、塩分が強い梅干しを食べて「すっぱい」と感じる方もおられますよ。
なるほど。世の中の梅干しが言われている「すっぱい」のうち何割かはしょっぱさのことなのかもしれない。逆に僕が「しょっぱい」と感じている味の中にも、すっぱさが紛れ込んでいるのだろう。これが、僕が「梅干し=しょっぱい」と思った原因か! |