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はっけんの水曜日
 
コーヒーチェーン飲み比べガイド


キャロットケーキ320円。ちょっと粉っぽいかなぁ。

■スターバックスのハウスブレンドコーヒーとカプチーノ

 まず最初はスターバックスのブレンドコーヒーとカプチーノ。シアトル系でエスプレッソとか、クリームを載せたモカとか頼まないでどうする、なんて思われそうだが、コーヒーの飲み比べがしたかったので、そこら辺は情状酌量してください。

 ブレンドコーヒーのショートが290円。カプチーノのショートが320円、ついでにキャロットケーキが320円だった。どれも高い。ケーキなんて、320円も払ったら、アンリシャルパンティエ(※)のケーキが・・・・流石に買えないか。

※・・・高くて美味しいケーキ屋さん


■スターバックス ハウスブレンドコーヒー ショート 290円


ドリップコーヒー。蓋は外しちゃいました。あんな小さい穴からちまちま飲んでらんない。

 舞浜、イクスピアリのスターバックスは土曜日だった事もあって大繁盛。座るのも一苦労。スタバコーヒーの特徴は、まず、苦い。それも、クセがあるというか、焙煎し過ぎな感じというか、変な苦味。エスプレッソの店とはいえ、普通のコーヒーで深煎りにも程がある。それでいて後味が水っぽくて好みじゃない。なんとも尖った味がする。

 深煎りなら酸味は弱くなるはずだが(深煎りは苦く、酸味が消える)、なんだか少し酸っぱい。酸化したような酸っぱさ。豆が良くないのか、酸化してるのか。うーむむ。あんまり良い事を書けない味だ。

ちなみに、店内で飲む場合100円でおかわり可能。


■スターバックス カプチーノ ショート 300円


シナモンを一振りした。スタバはカスタマイズが楽しい。って、隣の人が言ってた。

 カプチーノはエスプレッソにフォームミルク(泡立ちミルク)を乗せた飲み物。知ってました?僕は知らなかった。だってオラ、水しか飲まないから。ちなみにラテは泡立ちミルクより液状ミルクが多い。

カプチーノは割りと泡の部分が多くて騙されてる様な気もするけど、エスプレッソ自体小さいカップで飲むものですものね。

 スタバの嬉しみは、そのカスタマイズ性。過去に当サイトでも色々長いメニューを試したりしているが(スタバで出来るだけややこしい注文をためす)、多分そんな「自分だけの一杯」を作れるのが受けてる秘密なんだろう。味よりシステム、と言ったところか。

 すっかりカプチーノの味について書いてない。割りとミルクで、そこにちょっと苦味がある感じ。砂糖を多めに入れてバニラパウダーを掛けたら大分美味しくなった。生クリームも欲しいかな。あと、えーと・・・。なるほど、やっぱりこうやってどうしたらもっと美味しく自分好みになるのか考えるのがスタバの楽しみ方に違いない。

 だからきっと、コーヒーが妙に苦くても酸っぱくても後味が水っぽくても、キャロットケーキが粉っぽくてもいいんだと思う(注:好みの問題なので、マズイとは言いません)。


英語の能書きがお洒落感を盛り上げる。




ミラノサンド萌えー。パンの皮がパリパリしてうまいね!

■ドトールのブレンドコーヒーとカプチーノ

 ドトールではミラノサンドA390円、ブレンドコーヒーS200円、カプチーノS200円を注文。コーヒーはスタバと比べて3割強安い。

 スタバと違って陶器のカップで飲ませてくれるのも嬉しい。口を付けるものはプラスチックとか紙とか、軽い素材の物は嫌だ。ガラスとか陶磁器とか金属とか、重い素材のものが良い。

 ドトールは店自体も地味だが、客層も地味で、わりとオジサンが多い。まぁ、僕も32だしオジサンの仲間なんだけどな。オジサンってのは大体美味しいものを知ってるので期待出来る。


■ドトール ブレンドコーヒー S 200円


200円で本格コーヒーが飲めるなんてねぇ。ドトール、思ってたより良い。

 ドトールのコーヒーは焙煎からこだわっていて、自社工場の巨大な直火焙煎釜で職人が丁寧に焙煎し、味見をした豆を2日に一度各店舗に配送しているのだとか。それをまたドトール仕様の「自動蒸らし機能」が付いたコーヒーマシンで淹れる。

 なるほど、そのこだわりの成果か、嫌な味がひとつもしない。クセのないすっきりした苦味と、飲んだ後適度に残る後味が良い。妙な酸味も嫌な匂いも無く、「お、美味い」と声に出してしまった。コーヒー初心者はドトールから始めたらいいんじゃないか。


■ドトール カプチーノ S 200円


ドトールのカプチーノはシナモン風味抑えめ。あんまりコーヒーの味がしない。

 ドトールのカプチーノは、どうもコーヒーの味がしない。濃厚なミルク感は、口に油分を感じるほど。ほのかにコーヒーの香りと苦味があるが、それはもしかしたら上に掛かってるシナモン+ココアパウダーのせいだったのかもしれない。カプチーノを名乗るほどのコーヒー感は無い。僕の持ってるカプチーノのイメージとは違う。

 カプチーノでこれって事は、もっとミルクが多いはずのラテはどうなっちゃうんだろう。このカプチーノがたまたまそうだったのか、それともドトールのカプチーノはいつもこうなのか。それは、謎。

 カプチーノがちょっといまいちだった。でもブレンドコーヒーは美味しかった。しっかり美味しいコーヒーが200円で飲めるのが嬉しい。地味だけど良い仕事をする。そんなドトールが好きだ。でも、ミラノサンドCのきんぴらはどうかと思う。きんぴらでミラノって。


美味しそうだとは思うけど、きっとミラノできんぴらは食べない。

 


イングリッシュトフィークッキー150円。甘ウマ。

■タリーズのベースボールブレンドとカプチーノ

 お洒落で入りがたいと思っていたタリーズは、入ってみるとカントリー調で驚いた。椅子もゆったりめのソファーが多く配置されていて、スターバックスやドトールよりも落ち着いた雰囲気がある。取っつきにくいと思ってたやり手OLが、話してみたら家庭的で話しやすくて驚いた、みたいな気持ちだ。

 大体ライバルがスタバなので、コーヒー・ショートの値段は290円で同じ。カプチーノも同じで300円。そこまで同じにしなくても。ついでに、マイカップを持参すると割引されるんだそうな。そこら辺もスタバと同じ。

 


■タリーズ ベースボールブレンドコーヒー ショート 290円


なんか色々スタバに似てる。最適解を求めてそうなったんですかね。

 スタバのコーヒーほど苦くはなく、でもドトールよりは苦い感じ。苦さで言うと中間くらいかな。後味はやや物足りなく、苦いお湯という感じもする。概ね、美味しい方のブラック無糖缶コーヒーみたいな感じ。JTのルーツ・アロマブラックに似てる。あんまり褒めてない様な気がするが、アロマブラックは缶コーヒーの中では最もちゃんとしたコーヒーなので褒めてるつもり。


■タリーズ カプチーノ ショート 300円


ものすごい量のフォームミルク。持った時の軽さには驚く。大体3割は空気か。

 まず驚くのが、カップを持った時のその軽さ。それもそのはず、カップの半分以上が泡だった。スタバのカプチーノで驚いてる場合じゃなかった。この泡加減はちょっとすごい。だがしかし、これがここまでの3店ではもっとも美味しいカプチーノだった。

 泡とエスプレッソを半々口に入れると、口の中でカプチーノが生まれる。その産声はミルクのコクをコーヒーの香りが引き立て苦味が最後の一撃を加えて、つまり美味い。上手い事書こうとして、それは自分には無理そうなので「つまり美味い」とか書いちゃった。

にしても、泡が多すぎないか。結局最後には泡だけ残った。


泡だけ残ってしまったので、泡だけ食べました。霞を食うってこんな気持ちか。


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