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はっけんの水曜日
 
サメを釣ったらフカヒレの姿煮を作ろう

フカヒレを戻す

フカヒレは干しシイタケなどと同じく干物なので戻さないと料理には使えません。この戻す作業が前回やったときにとても面倒くさかったので、干しあがってからも、しばらくほったらかしにしていたのです。

しかしこの週末は釣りが中止になって暇なので、気合いを入れなおしてやってやります。

まずはボールに水を張り、そこにカラッカラのフカヒレを入れて一晩待ちます。


フカヒレを戻す前。 これが戻した後。春雨みたいに見事戻ります。

続けて保温できる鍋に水、紹興酒、香味野菜、そしてフカヒレをいれて、沸騰したところで一晩保温。 保温鍋がなければ弱火で数時間煮てみてください。

これもあくまで調理前の下準備なので、味付けはまだしません。


保温鍋って便利ですね。 紹興酒を入れすぎて、赤く色がついてしまった。

茹でたフカヒレを取り出して、今度は真水でさらに一晩さらします。

ほらやっぱり面倒くさい。

本当はここからさらに蒸したりなんだりするらしいですが、ヒレも小さいので、これでよしとします。


なんだか潮だまりにいる海の生物みたいになってきました。

三日掛けて柔らかくしたヒレには軟骨部分が結構ついていたので、ミミガーみたいなコリコリした部分をキッチンバサミでチョキチョキとカット。

ここまでやって下処理がようやく完了。フカヒレの姿煮が高級料理なのは、かかる手間の問題なんでしょうね。

 

フカヒレを煮込む

さあ、あとはフカヒレに味をしみ込ませるだけ。鶏ガラスープを醤油やオイスターソースで好きなように味付けをして、フカヒレを30分ほど煮込んでいきます。

鍋の中、スープに対してものすごいフカヒレの割合が少なくて悲しいです。

ここまでに要した時間に対して、食べるのにかかるであろう時間も少なくて悲しいです。

地球年表における人類の繁栄の期間みたいです。


こんなにスープいらなかった。

さてフカヒレの姿煮にはチンゲン菜が添えられているイメージがあるので、煮ている間に用意します。

とはいっても普通のチンゲン菜を隣に置いてしまうと、ただでさえ小さいフカヒレのサイズががさらに小さく見えてしまうので、芯部分の小さい葉っぱを茹でました。


この真ん中の葉っぱだけ添えます。

 

フカヒレの姿煮、完成!

フカヒレに味が染みたところでチンゲン菜を添えれば、フカヒレの姿煮が完成です!


ほら、ここまでくればどうみてもフカヒレの姿煮。

このように、フカヒレの姿煮はサメさえ手に入れば誰でも作れる料理ですが、相当に大きいサメじゃないと、食べごたえはないかもしれません。


携帯と大きさを比べると悲しくなります。

味について

肝心の味についてですが、フカヒレそのものはほとんど無味無臭なので、基本的には煮込んだスープの味そのままです。

ただ、その独特の繊維っぽい食感はやはり独特のもので、たっぷりとスープが染みたフカヒレのプチプチした弾力ある噛みごたえは楽しいですよ。

手間の割には一瞬で食べ終わる量しかできませんが、サメが釣れたらまた作ろうと思います。作る工程が面倒くさくも楽しいので。

作ってインスタントラーメンとかに入れます。


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