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はっけんの水曜日
 
一般人3日間315円生活
僕らの味方、生鮮食品のある100均ショップ。


マネーマネーマネ〜。
テレビでよくやっている「芸能人1ヶ月1万円生活」。1万円だけ渡されて、光熱費、水道代、食費をまかなう、という人気番組だ。
もちろんテレビなので、節約レシピも、見栄えのする立派なものばかり。
楽しく観てしまうのだが、いつも思う。
本当の節約生活って、そんな楽しいか?
レシピを工夫する程の、心の余裕があるか?

何故そう思うのかというと…、私が以前、身体をこわして完全失業した時、かなり低出力で暮らしていたから。
安いものを、ごく簡単な調理法でつくり、あとは寝込んでいたから。ひとりで天井を見つめて…シクシク。

その頃を思い出して、三日間ほど節約生活にチャレンジしてみた。
光熱費計算は面倒なので、カウントするのは食費のみ。予算は1日105円。
調味料は使ってヨシとする。

(text by 大塚 幸代

というわけで。
315円分の食料を購入しに行った。

お米より何より、スパゲティーがいちばんコストパフォーマンスがいいはずだ、500グラム入り(100グラムで1食分)だから、と思っていたのだが、どこにも500グラム入りがない! 最大で350グラム。
世知辛いなあ、と思いながらとりあえず350グラムを購入。

あとは、どうにもでも使える、小麦粉購入。700グラム入りという、半端な数字だった。1キロ入れるには100円じゃ足りないんだろう。世知辛い。

最後に、やはりコストパフォーマンスの良い食パンを買おうかと悩んだが、
健康のためにやっぱ野菜だ、と思い直して、キャベツ大玉激安98円を八百屋で購入。デカかった。


■1日目、千切りキャベツのパスタ

さて、一食目はひねりなくパスタだ。
スパゲティー350グラム入りは、四等分して、無理矢理四食分に分けた。

スパゲティーを茹でている間にキャベツをきざむ。千切りじゃなくても、わりと細めだったらオッケー。ちなみにウチはでかい鍋がないので、パスタはフライパンで茹でている。
茹で上がったパスタを出して、フライパンに油をひき、作り置きのにんにく醤油漬けをきざんで、炒める。本当はオリーブオイルがいいのだけれど、なけりゃないで、普通の油で充分。
そのあとキャベツを入れて炒めて、スパゲティーを入れて炒めて、塩・コショウして終了。

結構うまい。かかった費用はたぶん30円くらい。



2食目はお好み焼き(キャベツオンリー)だ。小麦粉の中に、ほんだしとか、ダシをいれると少しは美味しくなる。
あとソースの力はすごい。どんなにアレなものでも、なんとかしてくれる。

そして夜は「すいとん」だ。ほんだしと水、塩、日本酒でスープを作り、そこに小麦粉を水で練ったやつを落とす。
基本はうどんと同じ味だけれど、うどんよりローテンションで好きだ。

しかし…、飲み物が「水道水」オンリーなのは辛かった。水道水って、小中学校の時は飲んでいたものだけれど、大人になると、あんまり飲まないし。

いつもオレンジジュースとか野菜ジュースとか豆乳とか常備しているので、たいへんイライラした。
家に中国茶や紅茶はあったのだけれど、「315円生活だし!」と我慢した。
飲み物は生活に重要だ…。



■二日目、すごく固いパンケーキ

二日目も朝はすいとん。今度はめんつゆでスープを作った、醤油仕立てバージョンにしてみた。
まあ日本人的には飽きない味といえば飽きない味なんだけど、食べていると悲しくなるのは…、団子が不揃いだったせいだろうか。

しかしこう、せっかく小麦粉があっても、「うどんをうとう!」とか、そういう気持ちにはならなかった。仕事しながら家事しながら、水道水飲みながら、「よっしゃ、素敵なレシピ開発するぞー!」とは、なかなか考えられない。気持ちはドヨーンと落ち込むばかり。そういうのが出来る人はすごいと思う。

昼ごはんは、「千切りキャベツのパスタ」の、ケチャップ味ヴァージョン。ケチャップを、にんにくが焦げた頃合いにぶっ込むと、油となじんで、後々、麺とからめやすい…と私は思っているのだけれど、正しい調理法なのかは知らないです。
ケチャップって素敵だ。ケチャップさえあれば、何でもポップな味になる。お子様も大喜びな味に大変身。


夜は、ついに甘いものが食べたくなって、パンケーキに挑戦。といっても小麦粉を水で練ったものを焼いて、砂糖をかけただけ。
……固い。せめてベーキングパウダーがあれば、ホットケーキばりに、ふかふかになったのに。
まあいいや、とバリバリ食べた。他のお菓子と、構成要素は一緒なわけだし。腹に入れば一緒。
でも、他の方法があったはず…。クレープ状に、うすく何枚も焼けば良かったんだろうか?


■三日目、千切りキャベツの和風パスタと千切りキャベツのマーガリンパスタ

スパゲティーの残りを料理。今度はヘルシーに炒めずに作ってみることにする。
スパゲティーを茹でて(あげる寸前にキャベツも一緒に入れて茹でる)、ほんだし、酒、マヨネーズ、醤油で作ったソースであえる。以上。
このソース、タラコを入れればタラコソースになるという代物で、タラコがなくてもまあ食べられます。

二食目もスパゲティー。
スパゲティーとキャベツを茹でて、マーガリンと醤油であえる。以上。
本場イタリアでも、バターでパスタをあえるのは基本料理だと思うので、マズいわけなし。でもバターではなくマーガリンのところが悲しい…。

両方とも、食べても特にテンションの上がらない料理なので、ぼやーっとした顔で食べていた、と思う。自動的に口に入れるような感じ。


最後に食べたのは韓国料理、チヂミもどき。
キャベツ入りお好み焼きを、ゴマ油で薄めに焼いて、醤油をかけたもの。
ゴマ油だけで「韓国だ!」と思い込むところがせつない。
しかし食べていて、やはり、「海鮮とか、他の具が入っていればなあ…」と悲しくなった。

わけいってもわけいってもキャベツと小麦粉。

■どうだ、地味だろう?

こうやって、私の地味な3日間315円生活は終了。

  • ジュース(もしくはコーヒー)は飲みたくなる(糖分を身体が欲するから?)、ビールは飲まなくても我慢出来そう
  • 肉とまでは言わないけど、玉子くらいあったら、料理が華やかになるのに
  • でも、もっとヘヴィーな節約生活をしてる人もいるんだろうなあ
    等々、思った。

ああ、健康で文化的な生活って、1日幾ら使える生活のことを言うのだろうか…。

キャベツと小麦粉が残ってしまった。すごいねキャベツと小麦粉。

 
 
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