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フェティッシュの火曜日
 
「ストロー袋に水一滴」で生き物を動かせるか


人はいつのまにか違う道を歩いている

平日の午後、人気の少ないカフェで袋どもを広げたそのとき、店員さんがオーダーを取りにやってきた。「あら!ストローの袋、ご自分でお作りに?わあ、楽しいー!」などと褒められることは全くなく、ふつうにお冷やとおしぼりを(袋を避けて)置いていった。



上から時計回りに、胃、へび、なんかの恐竜、フキダシか雲っぽいもの。


ひとつ言い訳をさせてもらえばだな。クリップレスが1回で綴じる幅は約2cm。その2cmごとに綴じ進めるものだから、どうしても細かい表現がし難いのだ。それゆえ、こんな夢のような造形になってしまった。

でもまあとりあえず、ストロー幅にあまり囚われない自由な形で作ってみたのだ。まずは「くしゅっ」とさせましょうかな。



胃にやさしそうなカラメルミルク、そして胃。



せっかくなのでつんつんと遊んでみたりする。

「わはは、どうなりますかねぇ、わはは」

この辺まではへらへらご陽気だった。この頃が懐かしい。

さあ、そろそろ水をたらしましょうかな。



胃がきゅっと縮む。

これに水数滴で、胃の膨満感を再現だ。


あまりに動かないので、動画を2倍速にした。動かなさ加減にいらだち、手を使っちゃってる。カフェまで出張ってロケしたのに、なんということだ。

このままではあまりに悔しいので、家に帰って反省会。
思うに、最初見栄えをよくするため、つるつるのほうを表にしてしまっていた。それだと水を弾くのではないか。 あと、紙の面積が大きすぎると、それだけ折り目の強さが増してしまい、開きにくくなるのではないか。くしゃっとさせるときも、きれいなアコーディオン状になるよう、慎重に垂直に降ろしていかねば。こういう試行錯誤は小学校のときから身につけたいわまったく。

形はもう、単純なものにしよう。よってヘビ一本に絞るのだ。



下がつるつるの表側、上がざらついた裏側。これを逆にしてみよう。

そして凹凸を甘くして量産。一気にツチノコ風味。

ハァ、できた。右腕が痛いぞ、クリップレスの押し過ぎだ。でもヘビ作るのは最初の倍の早さに習熟したぞ。



今度は某ファストフードにて。生命の水はセルフサービスにて。

ぐちゃー。水はセルフ、とか関係ねぇ。

わー、また失敗だ!動画も載せるほどでない!わー!

焦って水をたらしすぎ、あと、もしかしたら紙質も間違ってるのでは。じゃ最初から間違ってるじゃないか。

でもただでは終わらせない。ファストフードのテーブルに、「これか!?」という紙が、おお、置いてあるではないか。数枚いただいて帰ってきた。懲りずにまたいくつか、これで作るぞ。



ほら、紙ナプキン!こういう紙があったじゃないか!

十数匹目のヘビになるが絵の進歩はしなくてよいのだ。


もうロケに行く気力もないので自宅で。



わーヘビだー!口が裂けてるからヘビと言ったらヘビなのだー!体のうねうね関係ねぇ!

というように、「ストロー袋うねうねの自由化」はなかなか遠い道のりとわかりましたが、ストロー袋業界に一石を投じたと信じて、終わりたいと思います。



抜け殻っぽくなったよ。


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