常に敬礼
原理的には完璧な道具を作ったつもりだったのだが、重大な欠陥があることが分かった。手を下すと帽子が舞い上がってしまい、うっかり卒業してしまうのである。
卒業おめでとう!
常に敬礼状態を保っていなくてはならず、気を抜くと卒業しっぱなしになってしまう。
しかも駅前でこれを撮影していたら、現役高校生やタクシードライバーに見られて笑われてしまった。しかもかなり遠いところから。自分ではあまり分からなかったが、だいぶ目立つようである。
心にだいぶダメージを負ったことと、ノボちゃんの広告効果は絶大であることをここに記しておきたい。
ご満悦な僕を横目にロッテリアな高校生
舞いあがれ帽子
冗談はここまでにして、本格的に帽子を舞あげてみたい。こんなものを用意した。
異常なしであります
だいぶ前に作ったペットボトルロケットだが、各部をチェックしたところ異常個所は見られなかった。
ペットボトルロケットは紐で帽子とつなげた。凄い勢いで帽子が飛んでいく予定だ。
あとは水と空気を入れ、着々と打ち上げ準備をする。
紐をつないで
あとは飛ばしたところををPAC3に迎撃されなければ大丈夫だ。
…というようなことを、このペットボトルロケットを見た通りすがりの人が大声で話していたのを聞いた。無論そういう政治的な意図はない。
準備完了であります
このような形で打ち上げ準備完了。ロケットに引っ張られ、美しく宙を舞う帽子をイメージしながら、発射グリップを握る。
見事
打ち上げは失敗だった。帽子から外れた紐がペットボトルロケットの軌道を描く様子は、さながら白線流しのようでもあった。
この後も帽子を浅めにかぶったりロケットの角度を変えたり工夫を凝らしたものの、ペットボトルと帽子を結ぶ紐は外れて遥か彼方に飛んで行ってしまった。
これが世界の構造である。
さらに衝撃で泥を浴びる
禁じられた遊び
帽子がペットボトルロケットによって舞い上がる姿には期待していたものの、結果として失敗に終わった。これが意味するところは、やはり「卒業できませんでしたね」ということであろう。
気分だけでも味わいたいと思ったのだが、かえって切ない思いをしてしまった。そんな春である。
散歩