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はっけんの水曜日
 
ペーパードライバーへ“紙に手書き”免許証を交付開始

私事だが、2年前免許を取得した。浮かれるあまり、このときとばかりに「うそ記事」を書いて悦に入っていたわけだが、そんな気分をふっとばすような事件が起きたのでお知らせしたい。読者の皆さんにも他人事ではない。

今年から、「ペーパードライバーには紙でできた免許証が配られる」というのだ。想像するだに、恥ずかしい。

乙幡 啓子



人件費はどうしているのか

一度は免許をとらねば・・・と一念発起。とったはいいが、この2年、都内住まいでほぼ使う機会はなし。田舎で友人の車を数百米運転したのみ。しかも信号のない一本道だ。

実家に帰っても、親はまだご健在、ゆうゆうと車を運転できるので、私はいつも助手席で甘えさせてもらっている。



(車…どうやってエンジンかけるんだっけ?)


そんなこんなで2年ほど経過した、つい先日のこと。1通の封書が届いた。宛名はご丁寧に手書きである。


しかも字を間違えている。確かに「乙」を「己」と書いてくる人は多いのだが。

裏返してみると、聞きなれない社団法人の名が。

「社団法人 日本ペーパードライバー にんていきょうかい?」

それっきりである。はてそんな外郭団体あっただろうか。あったかも知れぬ。急ぎ封を開けてみる。



適当な紙に、適当な手書きの…
 
あまりに適当な免許証が届いた。

青天の霹靂とはこのこと。しばらく呆然と眺めていた。ミシン目の跡も鮮やかな、紙の免許証・・・。

そ、そういえば、確か同封の便箋に何か書いてあったな。
広げると、型どおりのあいさつ文に続けて、以下のとおりしたためてある。

「…今般、誠に危険運転の氾濫するを受け、当協会にて厳重にペーパードライバーを管理し、また啓蒙活動を行っていく所存云々…(中略)…よってこのたび、ペーパードライバーと認定された諸兄の免許証を、当協会理事による手書きの紙製免許証に差し替え願う所存…」

そういうことなら、いたしかたないな。今後はこっちを持ち歩くか。

だが何かの折、たとえばレンタルビデオの入会とかで身分証明書の提示を求められたとき、たまらなく恥ずかしいから、そんなときは保険証出そう。



認定・・・とは・・・。


それにしても、どうやって私がペーパーであると認定できたのだろう。その策定基準についてはどこにも書いておらず、想像するしかない。始終見張っていたのだろうか。「1028番(番号で呼ばれる?)、今日も電車で出ました」「了解、あと3日張れば認定だな」とかなんとか。ご苦労なことだ。

そして、紙なのはまあ、しょうがないとして、手書きである必要はあるのか。しかも、面倒そうなのがはっきり見て取れる筆致である。ペーパーだからって、いやがらせすることはないじゃないか。これも啓蒙活動のうちなのか。



しかもサイズが微妙に大きく、財布に普通に入らない。不便なり。

もっと言わせてもらえば、顔写真も手書きでいいのか。なんの証明にもならない。というか元からなんの証明にもなってないが、なんだろう、この「素人のおじさんが一生懸命描いたふうな」似顔絵は。なごむじゃないか。

また講習なりなんなりを受ければ、正規の免許証は返してくれるらしい。まあ乗る機会は依然としてあまりないと思うので、当分はこのペーパー免許証を携帯だ。水に濡らさないようにしなくては。

この記事はエイプリルフール企画のために作ったうその記事です

 

 
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