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はっけんの水曜日
 
ピータンは簡単に作れる

うずらの卵で作れば簡単なんです。

ピータンはお好きだろうか。私は好きだ。好きが高じて当サイトで記事にしようと思い、作り方を調べたことがあるくらいに好きだ。

「そんな記事、読んだことがないぞ」とお思いのアナタ。正解です。まだ記事にはしておりません。

というのも、ピータン作りは失敗の連続だったのだ。悔し涙で枕を濡らした夜が何度あったことだろう。去年の暮れには試作品を食べたあとで医者の世話にもなっている。どうしても「自作のピータンを食べて腹を壊しました」とは言えず「腐りかけの肉を食べました」とウソの申告をしたのも、今となってはいい思い出だ。

だが、晴れてこうして記事になったということは…。はい、ピータン作り、ついに成功しました。しかも、どこにも作り方の載っていない独自の方法で。

高瀬 克子)



植木鉢があると便利です

通常、ピータンはあひるの卵を用いる。しかし、私が使用するのはうずらの卵だ。理由はただひとつ「小さくて場所を取らないから」。


石灰と木炭を混ぜた土に軽く埋めたら、
あとは上から土をかけるだけ。

本来ならば木炭と石灰を混ぜた粘土で卵を包まなければならないのだが、いつもこの段階で卵を腐らせていたことを思い、すっかりヤケになってこの方法を試したところ、なぜかうまくいってくれた。

どうやら湿度の高い日本に於いて、粘土ではヘビー過ぎたらしい。ともあれ、手間を盛大に惜しむことで作業の大幅な簡略化に成功と相成った。


植物への水やりは、普通にやってもらって構いません。

あとは一週間ほどベランダに放置しておけばいい。

簡単とは言え、もうひと手間

まずは卵を掘り起こそう。水で軽く土を洗い流したら、続いては玄米の入った袋に卵を埋めて、またしても一週間、今度は冷蔵庫に入れておく。


割れやすいので、扱いはあくまでも慎重に。
あくまで玄米です。精米されていては出来ないので注意。

ほら、本物のピータンも籾殻で包まれていますでしょう? あれを再現しようと思ったのだが、またしても手間を惜しんだ結果が「ま、玄米でいっか」という捨て鉢な行動であり、結果的にはこれが良かった。たぶん、稲の成分がダイレクトに卵に作用するのだと思う。

人生、なにが吉と出るか分かりませんね。


一週間経過したら冷蔵庫から取り出して、
信じられないかもしれませんが、これで完成。


埋めて、掘り起こしてを2回繰り返しただけで、もうピータンが出来てしまった。

ところで、うずらの表面にあった模様がほぼ消えかけているのにお気付きだろうか。土の中で微生物がどんな働きをしてくれたのかは知らないが、これほどまで影響力のある土なのだ。そりゃピータンにだってなりますよ。


…ほら。
ほら、ほら。

ほらほらほら!
どうですか!

うずらの卵なら、出来たてをポイッと丸ごと口に入れておいしさを噛みしめることも出来る。

しかし、ここまで見せてもなお「そんなの単に見た目が黒くなっただけじゃないの?」という疑惑の眼差しを向ける読者の方もいらっしゃろう。

そんな向きには、こちらの画像をどうぞ。


ああもう、見てるだけでたまらない。

どこからどう見ても立派なピータンだ。

身が非常に柔らく、フルフルと震える小さな卵を輪切りにするのは面倒な作業だが、こんなにステキな中身とご対面できるなら、いくらでも切ろう。切らせてくれ。

黄身の部分が変色していないということは熟成が足りなかった可能性もあるが、私はこれくらいの方がサッパリしてて好きだ。

今回は豪勢に、5個全てをピータン豆腐にして食べるとしよう。


まったく、キャプションを付けるのが嫌になりますな。

ものも言わずに食べた。豆腐もピータンもツルツルと軽やかに喉を通り過ぎていく。鼻に抜ける息から僅かにアンモニア臭が感じられ「ああ、正真正銘のピータンなんだな」と嬉しくなったところに、ビールをギュイと流し込む。…ああ、本当にたまらない。

もうお腹を壊す心配もないから安心だ。

お試しあれ

世の中のピータン好きは、これを読んだらうずらの卵を買いに走らないとウソだ。

「んなもん、既製品を買ってくればいいだけの話だろう」と思うなかれ。自分で丹誠込めて作った(埋めた)ピータンは、買ってきた物の数倍はおいしい。いや、おいしいと感じてしまう。なにより簡単なところが素晴らしいじゃないか。

我が家のビワの鉢植えは、今では「ピータンの出来る畑」という別名を持つまでになりました。

くれぐれも卵の埋めっぱなしには気を付けましょう。異臭が発生します。

この記事はエイプリルフール企画のために作ったうその記事です

 

 
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