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ひらめきの月曜日
 

何でも炊飯器で炊いてみる

ウソか、ホントか?!

先日4/1のエイプリルフール、当サイトは通常のトップページをすべてウソの記事に差し替え、コネタのコーナーも同様に全部ウソのネタを並べた。

ライター一同、準備のためにウソのネタを書きまくった。ウソをつきすぎて、私も準備中は何がホントで何がウソか分からなくなるような頭の状態だった。

で、実際に何がウソで何がホントか分からなくなってしまった。コネタに書いたウソ「本を逆さにして読むと頭が良くなる」がウソじゃなくホントのような気がしてならなくなってしまったのだ。

もうこれは運命だ。検証するしかない。

(text by 古賀及子


集中力を高めるのではないか

コネタでは、6歳未満の未就学児童が本を逆さにして読むという勉強方で有名小学校に合格した、とウソをついた。

まあ、普通に考えてもウソなわけだが、なんとなくそういう脳のトレーニング方法がありそうな気もしませんか。私はうっかりそんな気がしてしまった。

文字や図形を普段とは違う方向から眺めることで脳内の眠れる分野を刺激し活性化させ集中力を高める……的な。


ウソ記事に使った写真。なんか頭良くなりそうな気がしませんか

逆さに本を読んでから、脳トレドリルをする

ウソから出たマコトという言葉だってある。これはいっちょ試してみようじゃないか。だまされたと思って。

だますのもだまされたと思ってみるのも自分である。いってきます。

というわけで、以下のような手順でこの逆さ読みの効力を試してみることにした。

1・まず何もせずに脳トレ系のドリルを1ページ解く
2・間をおいて、本を逆さに読む
3・読み終わったら間髪いれずに再度ドリルを1ページ解く

逆さ読みで集中力が高まるとすれば、2度目のドリルのほうがより正確にすばやくクリアできるはずだ。


用意した脳トレ系のムック本(左)と、逆さ読みするための本(右)

用意した脳トレのドリルは見開き2ページが1日分のトレーニングとなっていて、漢字の読み書きや計算問題が出題されている。簡単な問題をサクサク解くというのがミソらしく、問題はどれも易しい。

逆さにして読む本として用意したのは、以前会社の勉強会で使った参考書だ。ひらがなばかりの本より少しは難しい本のほうが集中力が高まるはずだと思ってのセレクトだ。

ではまず、本を逆さに読まずに普通にドリルをやってみよう。


ストップウォッチでかかった時間を計測

問題はかなり簡単で、詰まることなくさらさら解けた。正解率というより争点はやはりクリアまでのスピードということになりそうだ。かかった時間は1分49秒であった。

しばらく休憩して(意味があるかどうか、脳みその状態を気持ち元に戻したつもり)、本を逆さに読んでから問題を解いてみよう。

今回逆さに本を読むのは5分ということにした。それ以上読むと逆に疲れて集中力が欠けてしまうと思ったのだ。お察しのとおり本気なのですよ、私は!

5分逆さ読みをしてから、間髪いれずに先ほどの問題集の次のページをやる。


5分間はキッチンタイマーで計測。あれ? 横書きの参考書は思ったより読みにくさを感じなかった が、画数の多い漢字は一瞬読めない

横書きだったのが良かったのか、思ったよりも逆さ読みは疲れなかった(文章が頭に入っても意味が頭に入らないのは、逆さによんでもちゃんと正面で読んでも同じことだ)。

肝心のドリルであるが、なんとさっきより短い時間でできた。1分09秒と、うっかり40秒も縮んだのだ。


でっかく短縮(横軸は、秒)

さすがにここまでの大短縮はまさかと思うのだが、そういう結果が出たのだからしょうがない。大きく違ったのは、回答を書きながら次の問題を読んでいたことだ。先ほどは書くときは書くことしかしていなかった。

・問題集に慣れた
・さっき1回やったので、休憩はしたけど脳が活発になっていた

など素人考えでもいろいろと理由は考えられるが、もしかしてもしかすると逆さ読みが功を奏しているような気がしなくもない。

脳がきしんだ気がすんのよ!

実は、逆さ読みをしている間、みしみしと脳がきしんだ気がした。先入観もあるかもしれないが、普段使っていない部分が動いた気がする。感覚からいうと右側の脳の前の部分が特にミチミチ負荷がかかった気がする。

いよいよウソかホントか分からなくなってきた。

どうしよう。


ちょっと試しに読んでみてくださいな なんか、この辺ミシミシしませんか?!

第一ラウンドでわかったこと

・逆さにして本を読むと頭の右側がミシミシする

・漢字交じりの難しい本の逆さ読みは、意外に楽。ページめくりも迷わずできる
・ただし、画数の多い漢字が一瞬むつかしい

・簡単な問題は、逆さ読みをした後の方がすばやく解けた


右脳の活性化?

頭の右側がきしんだ、ということはものすごく単純な物いいでお恥ずかしいのだが右脳が働いたということだろうか。

よく右脳は感性、左脳は理性をつかさどっていると言うが、まさか本を逆に読むことで感性が刺激されちゃったりしたのか。

え、でも感性が刺激されて何でドリルを解く時間が早まるんだ?

なんだか広げた風呂敷のサイズ感すら分からないようなことになっているが、じゃあ、今度は感性にまつわることで比べてみたらどうだろう。書道とか。


感性がとぎすまされてすごいキレイな字が書けたりして

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