ハンドルネーム:フガフガ岩太郎さんの損した話
大学生の夏休み、バイト先へ向かう際
車にはねられました。
私の自転車は はるか遠くへ吹っ飛び
わたしは車のフロントガラスに打ち付けられました。
大きな商店街の真ん中での出来事でしたので
八百屋のおじさん、魚屋のおばちゃんなど
大勢に「大丈夫か!しっかりしろ!!」と励まされました。
若かった私は、その状況がなんとも恥ずかしくって
なぜか罪悪感にもさいなまれ
フラフラと立ち上がって
「大丈夫です!!」
と、壊れた自転車で走り去っていってしまったのです。
大怪我してたのに。
バイト先で、激痛に耐え切れず店長に「実は車にひかれた」と告白。
すぐさま病院にかつぎこまれました。
轢かれた直後の記憶はないのですが
わたしを轢いた人は、自分の連絡先は隠したままだったそうです。
八百屋のおじさんに後で聞いたところ
魚屋のおばちゃん、近所の人人が囲み睨みつけている状況でしたので
轢いた人もすぐには逃げられず
「あなたの連絡先を教えてください、あとで連絡します。」
と言い、わたしの電話番号や住所などをメモして走り去っていったそうです。
当然、連絡はありません。連絡もできません。
バイト代でも治療費は足りず、切ない夏休みでした。
ああ、損した。 |