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フェティッシュの火曜日
 
区営の釣り堀は無料とか30円

二か所目は砂町魚釣場

次に訪れたのは、同じく江東区にある砂町魚釣場。ここも完全無料である。

ここもまた街の中にある釣り堀で、さっきの豊住魚釣場より二周りは大きく、目の前にはどーんと団地がそびえたっていた。


釣り堀と団地。交わることのないと思われていた点と点が今つながった気がする。

なんとなくテニスコートやダックスフントが似合いそうな立地条件ではあるが、そこに存在するのは釣り堀にヘラブナ。

なんだか今日一日で、江東区の好感度が私の中でずいぶんとアップした気がする。

 

ここも道具は持ち込みです

この砂町魚釣場も基本的にはさっきの豊住魚釣場と同じようなルールの釣り堀だが、規模が大きい分竿の長さ制限が5.4メートルとなっている。といってもそんなに長い竿は誰も使っていないけど。


さて隠されている6番はどんな内容でしょうか?答えは最初のページにあります。 達筆で訴えかけてくる注意事項。

ここの釣り堀もやっぱり手すりが高く、長い網がないと魚がすくえないので、管理人っぽい人にいったらここでも貸してくれた。

なんだか釣りの腕よりも、「釣り場で困ったときの対応」が身についてきた気がする。


パッと見はおっかない気もするけれど、みんなやさしいですよ。 ウキの動きをみるためのスコープを持ってきている人がいた。あれいいな。

客層はやっぱり年配の男性が中心で、もたもたと準備をしている我々が珍しいらしく、「エサが固すぎるな」とか「そんなに長い竿はいらねえよ」とか気軽に話しかけてきてくれる。釣り場で子供扱いされるのは嫌いじゃない。

管理人さんによると、開園前から並んでお気に入りの場所に毎日通うような常連さんも多いらしい。パチンコ屋みたいだ。

 

釣りをしているときの会話が好き

さて釣りはもちろん魚を釣るのが目的なのだが、釣りをしながらダラダラとしゃべるという時間自体もいい。一人の釣りもいいけど、やっぱり何人かでいくと会話が楽しい。

お互い自分のウキを見ているので目と目が合うことは滅多になく、話の途中でもアタリがあれば会話は止まる。話の内容はなんでもいいし、別に会話がなければないでも困らない。パチンコなんかと違って静かなのもいい。この時間がぼんやりと楽しくて、つい安藤さんと友人になったような錯覚に陥る。

釣りでは同じ場所にいるけれど違うものを見ている。お互いが自分のことをしながらの「なにか話さなければという義務感を伴わない会話」が楽しいのだ。なに話したかちっとも覚えていないけど。


ここでは二匹のヘラブナが釣れました。

ここの釣り堀は広々としていて気持ちよく、やっぱり移動するのが面倒になってきたのだが、次に控えている墨田区の釣り堀へと移動します。


張り紙。思いやりって大事ですよね。 これは「常連さんは毎日きます」という意味ですかね。

 

 

ゆかいな釣り対談 「Fishing Talking」 Vol.3

安藤

しかしヘラブナ釣りって奥が深いですね。エサの付け方を変えただけでも食いが違うんですよ。

玉置 おお、ようやく普通の釣り方をはじめたと思ったら、もうそんな違いがわかるようになったんですか。
安藤 アタリが小さいんで、合わせるのがとにかく一瞬で難しいですね。最初はどこに技術が反映されるのか不明だったんだけど、これだ、合わせだ。
玉置 うまく合わせられると、すごい気持ちいいですよ。
安藤 釣りをやっていると、合わせ以外は何も考えなくていいのがいいですねー。ぼーっとウキだけ見て。あ、また逃げられたー
玉置

ウキを使った釣りって私も久しぶりだけど、やっぱり楽しいですね。

安藤 いまやアタリがあるだけで、釣れなくてもうれしいです。
玉置

楽しんでもらえてよかったです。そうだ、今度はなにか食べられる魚を釣りにいきましょうよ。

安藤 いいですね。あ、でも俺、自分で捕まえると、情が移っちゃって食べられないかもしれないです。
玉置

乙女ですか。

  つづく

 

 
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