客層はやっぱり年配の男性が中心で、もたもたと準備をしている我々が珍しいらしく、「エサが固すぎるな」とか「そんなに長い竿はいらねえよ」とか気軽に話しかけてきてくれる。釣り場で子供扱いされるのは嫌いじゃない。
管理人さんによると、開園前から並んでお気に入りの場所に毎日通うような常連さんも多いらしい。パチンコ屋みたいだ。
釣りをしているときの会話が好き
さて釣りはもちろん魚を釣るのが目的なのだが、釣りをしながらダラダラとしゃべるという時間自体もいい。一人の釣りもいいけど、やっぱり何人かでいくと会話が楽しい。
お互い自分のウキを見ているので目と目が合うことは滅多になく、話の途中でもアタリがあれば会話は止まる。話の内容はなんでもいいし、別に会話がなければないでも困らない。パチンコなんかと違って静かなのもいい。この時間がぼんやりと楽しくて、つい安藤さんと友人になったような錯覚に陥る。
釣りでは同じ場所にいるけれど違うものを見ている。お互いが自分のことをしながらの「なにか話さなければという義務感を伴わない会話」が楽しいのだ。なに話したかちっとも覚えていないけど。 |