いきなり靴、浸水

風がないのは幸いとはいえ、雷が鳴っていてときどき空が光っている。朝から雷鳴るってそんなにあることじゃないよね？

出発のとき、徒歩で会社まで行くという私に夫は驚いて「そりゃ大変だ、どれ、飴をあげようね」とチェルシーを2個くれようとしたのだが、自分は会社につけばスニッカーズがありますから、と自然と断っていた。

甘いもの好きの自分から断りの言葉が出たことに驚いた。やはりスニッカーズの力はすごいぞ。

そうして勢いこんで出たとたん、靴が浸水した（長靴を持っていないのでせめてもと思ってブーツを履いてみたのだがだめだった）。

……やっぱ電車で行くか。実際、一瞬迷ったが、徒歩コースの先にスニッカーズを思い描いてみたら割と楽に電車に乗ることへの思いを断ち切れたのだった。

いや、スニッカーズというよりも、正直、企画記事としてこの豪雨はちょっとおいしいかなと思ったというところが大きい。とにかく会社まで歩いてしまえ、というがむしゃらな気分で家を出た。

それにしても雨がすごい。音を録っておいたので、よければお聞きください。

歩き慣れてスニッカーズのことを考えなくなる

最初のうちは、全体的にやる気が低迷してくるとスニッカーズを思い出して元気を出す、というパターンだったのだが、歩き出して30分を超えるころから早くも様子が変わってきた。

靴は完全に浸水して歩くたびにぶちゃぶちゃいうし、服も濡れる部分はあらかたびたびたしてはいるが、時間がたって雨のなかを歩くのが珍しくなくなって慣れてきたのだ。

こうなると、あまり辛くない。ただもくもくさくさく距離をかせぐというスイッチが入った。

スニッカーズのことを考えなくても前に進めるようになったので、ハムの会社の前を通ればスニッカーズよりも優先的にハムのことを考え、ドーナツ店の前を通るとドーナツのことを考えるようになった。

（ちなみによりスニッカーズのことばかり考えるように音楽を聴きながら歩くのは禁止しております）

スニッカーズのことを考えなくても楽に歩けるは歩ける。そりゃそうか（でもハムとかドーナツとか、食べ物のことを考えてはいる）。

あと、あんまり雨が強いので、川が見たいなと思っていた。すごい濁流してんじゃないかと。