いよいよ電子工作です
そんな具合で、わりにトントン拍子でガワが完成した。次は肝心の電子工作部分だ。
左の写真は、前のページにも載せた、電極部分の設計図。この設計図を見ながら、形にしていこう。
と、その前に…。
僕が考えた電子オルゴールのしくみ
肝心のオルゴールの原理の説明がまだであった。電極づくりに入る前に説明しておこう。これは一般的な電子オルゴール(ってあるの?)のしくみではなく、僕がオリジナルで考えたものだ。
まず、大前提。鉛筆の芯というのは電気を通す。それを頭に入れた上で、左の図を見てほしい。灰色のなんか尖ったやつが、今回のオルゴールの電極だ。電極は2本ワンセットで+極と−極につながれているが、隙間が空いているので普段は電気が通らない。
しかしオルゴールのドラムが回って、電極の下に鉛筆の線がくると、鉛筆の炭素を伝って通電する。この通電を拾って、パソコンに信号として送るのだ。パソコンは信号を受け取ったら音を出す。
なんとなく分かってもらえただろうか。さあ、実際に電極を作っていこう。
というわけでちょっと課題は残るが、細かいところはあとで調整することにして、先へ進めよう。
忘れないように、課題部分はメモっておきます。
課題いちらん: ・針の角度がバラバラ
地獄の始まりです
さて、ここまではわりと順調だった。地獄はここから始まったのだ。
電子工作といいながら、ここまで電圧とか電流とかの言葉が全然出てこなかった。なぜならまだ電極に電気が通ってないからだ。
これから、電源を電極につないで、パソコンに信号を送る部分も作らなきゃいけない。
普通に考えたら初心者には到底作れそうにない仕組みだが、今日は強い味方がいる。
arduinoといいます
この人はarduinoというイタリア生まれのマイコンみたいなやつだ。パソコンでちょっとしたプログラムを書けば、ひとつの基板でいろんな動きをしてくれる。味付けや調理法次第でいろんな料理にできる、食材で言えば卵みたいなものか。(初心者なので例えが妥当かどうかもよく分かりません)
幸い、プログラムの心得は多少ある。これを使えばすぐに信号を送る処理もできてしまうだろう。そう高をくくったのが間違いだった。
プログラムでできるのはarduinoからパソコンに信号を送る部分。本当に大変なのはその前、電極からarduinoまで電気を送る部分だったのだ。まずはそのあたりの組み立てのようすをごらんいただきましょう。
とりあえず動かしてみる
なんかできたような気がする。ひとつひとつの電極にはLEDをつけたので、電極に電気が通ったら光るようになっている。モーターを回せば、鉛筆の絵に沿って、LEDがチカチカとエレクトリカルパレードみたいに点滅するのだ。
さっそく、電気を消して動かしてみよう。
ナローバンドのみなさんこんにちは
ここは動画で、と思ったのだが、絵にまったく動きがなくて静止画と見分けがつかなかったので、写真にしました。
そう、LEDが全然つかないのだ。
最初は針が紙から浮いているから鉛筆と接触しないのかと思ったのだが、
要は、電圧が低すぎるようだ。鉛筆は電気を通すとは言っても、銅線ほど通りやすいわけではない(抵抗が高い)ため、電圧を弱めてしまうのだ。そのせいで回路にはものすごく微弱な電気しか流れず、LEDが光らない。同じ理由でPCにも信号が送られない。そういうことだ。
Q:石川さん、電圧を上げるにはどうしたらいいでしょうか?
A:知りません
目の前に巨大な壁が立ちはだかった。
課題いちらん: ・針の角度がバラバラ ・鉛筆のところで電圧が下がる