副主将という調整役

−−−では出身と年齢を

26歳です。高校まで栃木県塩谷町というところで育ちました。高校では美術部に入ってました。美術部は僕以外ぜんぶ女の子で、女の子ってグループに分かれるんですよ。どこかのグループからまとめ役を出すとまわりがそっぽ向いちゃうから、どこのグループにも属してない僕が、という理由で部長でした。

−−−周り女子って超うらやましい

いや、嬉しいなと言うのはなかったです。大変で。XXちゃんが嫌いだからもう部室に行きたくないとか言い出す部員がいたりして、そういう話のあいだをとりもったり。

−−−めんどくさそう！

そういう反動があって、大学では少林寺拳法部にはいりました。そしたら僕が入った年から女の子が多くなっちゃて。
武道自体は下手だったんですが、3年の時に副主将やらされました。あ、主将は強い人がなって、副主将はおっとりしたひとがなるんです。

少林寺拳法の大会ってふたり一組で型をやるんですが、それの組み合わせを考える調整役でした。そういうのがいやで少林寺拳法に入ったのに。美術部と同じでした。

まずい会社の見分け方

−−−就職先は金融だったんですよね

卒業後、金融関連の会社で働いてました。最初から最後までずっと営業です。得意先3割、新規7割ぐらいの感じだったので飛び込みなんかもけっこうやりました。

金利はお客さんによって変わります。高い金利でもお金を借りてくれる会社もありますから。それを決めるために会社の状態を調べるんですが、もちろん、最初は決算書なんて見せてくれません。調査会社の信用情報を見てもなかなかわからないし。

−−−どうするんですか？

経営者の顔色や事務所の様子を見て、この会社は大丈夫かどうか判断します。

片付いているかとかですか？ それもありますし、へんなものがおいてないかとか、へんな様子がないかとか。たとえば、不自然なスペースがあったら退職者が多いのかなとか考えます。従業員が変に疲れてないかとか。いろんな会社をまわるとわかりますよ。

わかりやすい兆候

分かりやすくやばいのは経理担当者の頻繁な交替。社内で交替じゃなくて、退職てしまうんです。

−−−それはなぜ？

経理担当者が真っ先に分かるので、転職の準備を始めてしまうんです。そうすると不安になりますね。とくにまずいことが起きてなくても、担当の人がやめるんです、って言われるとぴくっとします

−−−その仕事を辞めていまはなにを？

指圧あんま、マッサージの勉強をしています。

経歴といまがまったくリンクしていない終わり方になったけど、斎藤充博さんでした。