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はっけんの水曜日
 
マークシートは本当にボールペンを読まないのか?

実験用マークシート完成

これができあがった実験用マークシート。何で塗ったかも合わせて書いておく。


左上・右上・左下・右下の順に、カテゴリ1・2・3・4と分けます。WBは「ホワイトボード」です。


出来上がったマークシートは早速、藤田さんにお願いして読み込んでもらった。
塗っている間、いろいろと面白い話も聞かせていただいたが、それはおいおい紹介することにして、まずは左上のカテゴリ1から結果を発表していこう。


真剣な面持ちで実験に協力してくださいました。ありがとうございます。

 

結果は下に! ↓ ↓ ↓ ↓  ↓ ↓ ↓ ↓ ↓

果たしてボールペンは読んだのか!?

今日初めて知ったのだが、読み取りの結果は「有」「無」の2つではなく、実は01〜16までの16段階の数値でスコア化される。濃い方が16、薄い方が01だ。そしてどこから先を「マーク」と認めるかはパソコン側で設定できるのだという。今回は「03」以上をマークと認める設定で読み込んで頂いた。

そして結果を見ると、HB鉛筆がほぼ満点の数値を出していたのに対して、ボールペンは「03」以上の数値を出すことが出来ず、マークと認識されていなかった。やっぱりマークシートはボールペンで塗ってはいけなかったのだ! しかしなぜ、見た目には同じ黒に見えるのに、読み取ってくれないのだろう。お話をうかがってみた。


数値は濃さを表しています。赤字はマーク未認定。
16段階の数値で、マークの濃さを判定している。(本当は256階調で分けているらしい)

 

これがマークシートリーダの心臓部、センサー。

ここの部分についています。

空いている穴の一つ一つが、一列のマークを読む。

なぜボールペンを読まないのか

そもそもリーダはいったい何を読んでいるんだろうか。まずはそこを聞いてみた。
「リーダは波長940nm(※)の近赤外線をセンサーから出して読んでいます。これが鉛筆に含まれている炭素に反応します。ボールペンのインクはこの近赤外線をほとんど吸収しないので読みません」(※nm[ナノメートル]、長さの単位。人間の可視光の範囲はおよそ波長380〜770nm)

なんと! マークシートは可視光ではなく、眼に見えない近赤外線でマークシートを読んでいたのだ。だから人間の目には同じ黒に見えても、目に見えない赤外線の吸収の仕方が違うボールペンは読まなかった、というわけだ。
じゃあボールペンは絶対にマークシートで使うことはできないのだろうか?
「いや、読むことはできますよ。センサーを標準の近赤外線のものから、660nmの赤色光に交換すれば、可視光で見えるものを読むようになるので、ボールペンでも鉛筆でも読みます」

なるほど。標準のセンサーを鉛筆に合わせているので基本的には読まないが、読むように機能改変もできると。ではなぜ可視光ではなく、鉛筆に標準を合わせているのだろうか。
「教育に使われることが多いマークシートは、答えを消しても書き直せる鉛筆が一番正確なデータを集められるからです。逆にアンケートなど、そのときに持っている筆記具を使えることが重要な場面では、可視光でマークを読むこともあります」

鉛筆は消して書き直せるから。なんだか当たり前のことを聞いたようで恥ずかしくなった。ただ、可視光でマークシートを読もうとすると、マークの記入用紙自体の印刷色に制限が出てしまうので、標準は近赤外線にしてあるとのこと。なるほど!
と、ひととおりマークシートリーダの基本を学ぶことができたところで、カテゴリ1の結果をまとめたいと思う。

 

 

HB鉛筆 2H鉛筆 ダメなマーク/ ダメなマーク ダメなマーク 油性ボールペン
平均スコア14.3
これがマークの標準。安定の数値。
平均スコア10.3
HBよりスコアを落としたが、意外といける2H。
平均スコア4.0
ちょっとだけ読めるが危険。ちゃんと塗りましょう
平均スコア4.5
同様に危険。マークの閾値が高いと却下されます。
平均スコア11.0
意外としっかり読める。急いでるときは┃でOK!?
平均スコア1.3
全くダメダメ。

 

悪い例も、モノによってはけっこう読むと判明。

ボールペンを読まないと分かったら、気になるのはマジックとサインペンだろう。続いてはこれらを実験したカテゴリ2の発表です。


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