依然として目線は低めにキープ
ここは食べられる魚の水槽。おなじみカンパチが水槽を回っている。君たち、寿司屋でも回ってますよ。
早 ― 僕らの興味はカンパチ以上にこいつです!ハナアナゴが埋まってます。 乙 ― 砂の中にどれだけ埋まってるんでしょう。初めから頭だけだったりして。
広報・高井さんによれば、「消灯すれば出てくるかも」とのこと。展示テーマにあまり関係ないというハナアナゴ、それを察知して自分から肩身狭くしてるのだろうか。
乙 ― お、寝てる寝てる。 早 ― なんか 現代美術みたいな空間になってますね。 乙 ― インスタレーションというか。なんか真っ白な部屋に敷き詰めてあるのがそれっぽいですね。 早 ― 砂に埋もれて海の底で、いろんなのが通り過ぎるのを見てるという1日、どうなんでしょう。 乙 ― 「俺、隠れてる!」って興奮してるのかも。ってことはないですね。
乙 ― 人間がペットや小さい虫と日々接しているレベルと違って、こういう海の生き物同士の接触レベルでは、異種間でお互いをどう思ってるんでしょう。 早 ― 捕食関係以外なら、無関心でしょ。無関係な感じ。 乙 ― そばに来ても緊張感がない。まったくの他人だ。
早 ― セミエビが、ぎっしりだ。 乙 ― こいつらが地上の生き物だったら、ヤですね。 早 ― 木に止まってたり。タンス開けると中に隠れてたり。 乙 ― 教科書開けるとぺったんこになって挟まってたり。 早 ― 体育着の中に・・・(以下繰り返し) 乙 ― 心底よかったです、住むとこが別で。
大水槽のその片隅に、アレをまた目で追ってしまう私ら。
乙 ― またトラウツボがあんなところに! 早 ― 何事かを訴えてますな。 乙 ― いいなあ、ウツボ。 早 ― ウツボに夢中になりすぎですね。 乙 ― いろんなシャッターチャンスを逃してる気がします、ウツボに気をとられて。