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フェティッシュの火曜日
 
干潟の帝王、オオノガイを捕りたい

今度は潮が引きました

そしてまた二週間後、今度は天気予報で風もチェックして干潟にやってきた。今日はちゃんと干潮時間前にすっかり潮が引いて、ちょっとした新大陸が現われている。

ここで干潟遊びをしている人はたくさんいるけれど、ほとんどの人は塩を持ってのマテガイ捕りか、熊手を持ってのアサリ掘り。でっかいシャベルを持っているのは見渡したところ自分だけ。

なんだか人気のラーメン屋にきて、「ここの裏メニューにあるカレーがうまいんだよ」とかいっている面倒くさい人みたいだが、ご容赦いただければ幸いだ。


コネタ城に投稿した「モリワキくん」とは、友達になれる気がする。 干潟にはマテガイ捕りをする人がいっぱい。みんなが塩をまくので、このあたりの海は塩分濃度が少し高い。というウソはどうだろう。

さてどこを掘ってやろうかとしばらく歩き回っていると、確かにこの前みた貝の殻が落ちているのを発見した。

オオノガイ、やっぱりでかい!


今まで気がつかなかったけれど、探してみると結構オオノガイの貝殻が落ちている。こういう発見ってテンションが上がりますよね。

こうなってくると、なんだか新しい証拠を発見した刑事の気分。なるほど、確かにこの干潟にホシ(オオノガイ)はいるようだ。ちなみに今、頭の中に流れているのは、「太陽にほえろ!」のテーマソングである。チャチャチャ〜ン。

 

濡れた砂は重い

貝殻という確実な物証が見つかったので、あとはこの辺を30センチ程掘ればオオノガイが出るはずだ。水管が出ていた跡と思われる大きめの穴を探して、次々にシャベルで掘り進んでいく。 

といっても実際にオオノガイの水管がどういう形なのかは見たことがないので、あくまで予想だけで物事を進めていく。


この穴がオオノガイに続いていると思い込んで掘り返すのです。 砂風呂屋のバイトさんじゃないよ。

シャベルで干潟を掘り起こすという作業は、たぶん生まれて初めての経験なのだが、予想はしていたが腰にくる。

水を吸った砂はやっぱり重い。C-C-Bというバンドのアルバムタイトル、「石はやっぱりカタい」と同じくらい当たり前のことを実感しながら穴を掘っては埋めていく。どっかの国の拷問みたいである。

掘り出してから30分、5つめの穴でようやくオオノガイを発見!と思ったら、貝の中身は砂だった。


ようやく見つけた!と思ったら、 中身は全部砂。砂漠でみた幻のよう。

外から見ただけだと生きている貝なのか死んでいる貝なのかが判断しづらいので、砂が入っていた時のがっかり感がものすごい。

このようなまぎらわしい貝を3つ続けて発見。次こそは、次こそはと、生きたオオノガイと出会うために掘り続ける。


私は貝を掘りたい。 でも疲れたので、一緒に来ていた友人の子供にバトンタッチ。

この努力を別のなにかに使ったら少しはお金になるんじゃないか、あるいは赤城山あたりで掘れば貝よりももっといいものが出るのではとも思うのだが、今はとにかくオオノガイが捕りたいのだ。

 
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