最近は「B級グルメ」という呼び名も一般的になりました。山の手というよりは下町、料亭というよりは露店、まろやか熟成高級醤油というよりはソースベチャベチャ。デイリーでも「知られざるうまいもの」として総集編が組まれるほどの準レギュラー。ひな壇芸人としておなじみ、て感じですよ。
では自分にとってのB級グルメスポットというと‥競馬場!パドックから漂う青臭いニオイを嗅ぎながら、右手に赤ペン左手に天ぷら。雰囲気も含めて独特の空気があんだよなあ‥。B級というよりG(ギャンブル)級なグルメを何軒か巡ってきました。
(大坪ケムタ)
G級というよりもう街だこりゃ
自分が一番Gなグルメを食していたのは20歳前後のころ。大学時代は競馬新聞同好会に入っていて、しかも京都の大学ということで京都競馬場も近い。当時は毎週とまではいわないまでも、ずいぶん競馬場まで通ったものです。ちなみに学生は馬券を買ってはいけません。
当時は一般にも話題が広まったスターホース・オグリキャップが引退してから数年後で、JRAがそれまでのギャンブルのダークなイメージを打ち消すべく若者向けの広告展開を始めてたころ。とはいえ蒼井優が出るまでになるとはねぇ‥。
そんな馴染みもあるので、まずは中央競馬でしょ!と府中市の東京競馬場に行ってみました。ダービーや天皇賞(秋)・ジャパンカップなどが行われる関東の主要競馬場です。数年前に長期にわたる改修が済んだばかりとあって、まぁとにかく施設がキレイ。
他にも吉野家にマクドナルド、モスバーガー、エクセルシオールなどなど。あれー、場内の飲食はほとんど街中でも見るようなチェーン系ばかり。コンビニまであるし。
さらに別の階のレストラン街に行くと、これまたゴージャス!お客さんもたっぷり入ってる。これなら大泉洋もそりゃ来るわ。昔はどっちかというと大泉滉が似合ってたんだけどねえ。
ファーストフードからレストランまで、ちょっとした地方都市程度にはぜんぜん充実している。あとは紳士服屋とツタヤと靴流通センターでもあれば郊外の都市として自立出来るのではないか。あとは雇用か。
イメージしてたG級グルメとは違うけど‥その中では比較的イメージに近い串カツを喰らう。
うーん、これはこれで食べやすいし、安心の味だけども‥G級グルメとは違うなあ。もうちょっと昭和なテイストをイメージしてたんだけど。デートコースとしては鉄板だけどね。
ということで日を改めて今度はオートレース場、埼玉県川口市の川口オートに行ってきた。
競馬・競輪・競艇に比べると、レース場が少ない分マイナーなイメージがあるオートレース。最近は元SMAPの森選手が活躍してることで目に触れる事も増えました。ちなみに川口オートはその森選手の所属事務所。あ、事務所じゃなくてレース場だ。
入場料100円を払って屋内に入ってみると‥おお、チェーン系とは違う色彩感と手書き文字!これでこそG系!
買う時に隣のお客さんが「これどこの部分の肉なの?」と店主に聞いてたら「企業秘密!」とビシッと答えられてました。そりゃねえ、コンビニの牛もつを食べる気なくさせるこのサイズ、下手に答えられないっすよ。企業秘密というより企業努力!
ほろほろ柔らかくてこちらも美味。車券締め切り間近を示すチンチロリンと響くメロディーを聞きつつ新聞見ながらムシャムシャ。これぞG級グルメ!