化学メーカー社員インタビュー・「おまえの指輪を削って触媒に」
石:実際にお仕事でプラチナは使われるんですか?
みーさん(以下、み):うちの会社では使っていませんね。触媒性能がいいので実験室レベルではよく使いますが、高価なので工業化に乗せるには採算が取れないんです。
石:高価ってどのくらいですか?
み:写真のものは白金の化合物ですが、1g=1万円します。これが白金だと、1g=1万8千円です。
石:実際にプラチナの指輪を触媒として使うことはできるでしょうか?
み:白金触媒は、普通は接触面積を大きくするために微粒子にされています。指輪のまま放り込むと、反応速度は遅いでしょうね。だからあのジョークには、「おまえの指輪を削って触媒にしよう」っていうバリエーションもあります。
石:もし触媒に使った場合、指輪はどうなってしまうんでしょう?
み:触媒なので、自分自身は変化しないはずです。でも、やってみたことがないので保障はしかねます…。
石:やらないほうがいいですね…。どうもありがとうございました。
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