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フェティッシュの火曜日
 
定「物」写真

街なかの他のものでもやってみる

ほかのものでも同じように試してみよう。そう思って辺りを見わたしてみる。

すると、規格の定まったものって街のなかにいっぱいあるんだってことがわかった。ポスト、ごみ箱、赤信号、ドアノブ。なんでもいい。じゃあ、目についたものでパイロンを撮ってみよう。

下の写真、さきほどと同じように「次の写真へ」というリンクをクリックしてみてください。


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なんかこう、「パイロン、街で意外に活躍」みたいな写真になった。

ポストみたいにどの街にもかならずあることが期待されてるわけじゃなくて、工事現場とかによくあるものっていうイメージがあるからだろうか。

写真ごとにパイロンの色味が違うので、おんなじ!っていう感じがあまりしないのが悔やまれる。


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次は信号だ。

通勤先の東京・麹町から、自宅の駒込までの道すがらで撮ったもの。こちらはなかなかにいい感じだ。景色が変わってるのに信号は同じ!不思議!と思う。

この信号の写真はもっと集めたいと思う。東京だけじゃなくて、札幌とか長崎とか、ほかの街の信号も撮ってこんなふうに見てみたい。

きっと、風景はかわっても街は一緒だぜと感じることができるんじゃないだろうか。

 

マンホールはうまくいかない

ふだん意識してみることはないけど、いたるところにあって生活をささえるマンホール。

それをいっぱい並べて「マンホール、みんなの街で活躍」みたいにしようと思ったら、これが鬼門だった。


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いろんなマンホールの写真、というふうにしか見えない。

難点は二つあって、まず、日の当たり方によって色味がぜんぜん違ってしまうので、そもそも同じものに見えない。二つ目に、信号とかポストと違って、確固とした「正面」がないので、同じ形に揃えて撮るのがむずかしい。


ふたつのマンホールの写真を重ねて位置と大きさと角度をあわせてるところ

なので、こんなふうに引き伸ばしたり傾けたりして調整するのだけど、そうすると不自然に縦に伸びた写真になっちゃったりする。

マンホールはやめておけ。それが経験者からのアドバイスです。

 

最後は標識の小ネタ

交通標識がおでんみたいに積んであることがあるでしょう。あれのバリエーションを揃えるとこんなふうになります。


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一方通行の向きが逆になってるのをのぞくと、止まれの標識の位置がぴったり同じなので、2コマのパラパラまんがみたいになってる。

あるいは「止まれ」の標識だけが浮いて見えるような、そんな不思議な感じがしませんか。

大変だけど、面白い

定物写真なんていう言葉を勝手に作ってみたけど、おそらくこういう表現手法はだれかがすでに試していて、名前もついてることだろう。

でもあまり多く見かけないのは、この方法がやたら大変だからだと思う。たとえば冒頭のポストでは10枚の写真を使ったのだけど、それらの位置や縮尺、角度をあわせるのにたっぷり1時間はかかった。

でも得られる効果は高いとおもう。特に次の場合だ。

・正面がはっきり分かる。
・工業的な規格品。
・色味がほぼ同じ。

ポストと信号についてはあらゆる街のものをこんなふうに並べたいと夢想してます。


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