合ってくる呼吸
注文したのは、ホットドッグ・シューマイ・ハンバーグ・カレーライス。どれもダチョウの肉をつかったものばかりで、まさにダチョウフルコースといったラインナップだ。
中でも注目なのは、ダチョウの卵焼きとセットになったダチョウの刺身。
店の人によると、クセがなくて非常においしいというダチョウの刺身。きっとそうなのだろうが、やはり食べ慣れないものということもあって、やや構えるというのも正直なところ。
さあ、誰から食べてみることにしようか…
そういうわけで、まずはリュウヘイが食べる。「思ってたよりおいしいね!」とのこと。決して甘からず、辛からず、うまい、ということなのだろう。他の料理もどれもおいしくいただいた。
さて、ダチョウ料理の他にも気になったものがある。ブルーベリーを果樹園で摘みながら食べられるというのだ。やってみようと話を聞いたところ、先日の強風で実が全て落ちてしまい、この日はできないとのこと。
残念な気持ちでつい「訴えるぞ!」などと取り乱してしまったが、こうしたことが自然の状況に左右されるのは仕方ないもの。ダチョウはかわいいし、料理はおいしかったし、それでいいではないか。
ただ、どうしてもブルーベリーを諦めきれないメンバーが一人いた。
リュウヘイだ。ブルーベリー摘みの掲示を見たときから、誰よりもそれを楽しみにしていたリュウヘイ。その分、気持ちの落ち込みも他のメンバーより激しかったのだろう。
よっぽと悔しかったのだろう。帽子を地面に叩きつけるリュウヘイ。
カメラ目線で今ひとつ本気度に欠けるショットだが、これでもNGを3回ほど出して撮り直したもの。帽子のパフォーマンスの完成度については、今後の課題とすべきところだ。
おいおい、みんな見てるぞ。取り乱すんじゃない。気分を改めて、再びダチョウゾーンへ行こう。
合格だ。合格したということも、そもそもこれが入部テストだったということも本人たちには告げていないが、リーダーとリュウヘイは今日から立派なダチョウ倶楽部の一員だ。
わけもわからずさせられていた「ヤーッ!」の構えも、目覚ましく上達した。何よりダチョウ王国を楽しんでいた。
ダチョウを愛好する者たちの倶楽部、ダチョウ倶楽部。メンバーは随時募集中で、入りたいと思ったら自由に入って、それぞれの支部活動をしていただければと思う。