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ひらめきの月曜日
 
よちよち接待ボウリング

好調の安藤さん、不調の工藤さんの間で

この日は安藤さんが好調だった。ボウリングは「ほとんどやったことがない」と言いながらも、パワフルなフォームを武器に次々とピンをなぎ倒していく。逆に工藤さんは第1フレームが3ピン、第2フレームが1ピンとやや低調な立ち上がりだ。

ちなみに自分は第1フレームでガターを連発した。とくに気を使ったわけではない。真剣に投げて、普通に失敗したのだ。

そして、この不甲斐ない投球を見た工藤さんが「もっと実力のある人とやりたい」的なことを言う。目くそに笑われる鼻くそってのは今のおれのことかと、ほくそ笑む工藤さんを見て合点がいった。


豪快な球を投げ込む安藤さん

先方にスペアとストライクが飛び出す

第3フレームにはスペアをとり、着々とスコアを積み上げる安藤さん。一方、工藤さんには4ゲーム目にストライクが飛び出す。スコアも拮抗し、接待としてはいいムードになってきた。


【第1ゲーム】 @ A B C D
安藤 1 3 G 8 8 スペア 6 3 1 -
4 12 28 37 38
工藤 3 - 1 - 7 1 ストライク 5 -
3 4 12 27 32
榎並 G - 8 - 8 - 8 - 4 -
0 8 16 24 28

まずは安藤さんがスペア
続けざまストライク。「何かつかんだ」と工藤さん

座が温まってきたところで、さらに盛り上げるためのアイテムの登場である。スペアかストライクが出たら引いてもらおうと、くじを用意したのだ。しかし、これが全くの誤算だった。

まずは見事スペアを出した安藤さんにくじを引いてもらったのだが。


スペアなのに「はずれ」を引かされ落胆する安藤さん

ストライクの工藤さんも「はずれ」

スペアやストライクの嬉しさが「はずれ」によって半減する。「わー、はずれだー」なんて盛りあがるかと思っていたのに、ただのいやがらせになってしまった。

どうやら「はずれ」を多く仕込みすぎた。この日2つ目のミステイクにして、いま思えばこの先の流れを悪くした元凶だ。


ちなみに「当たり」は富士そばの食券でした

くじで微妙な空気に

それでも安藤さんは引き続き好調を維持したが、くじの呪いで工藤さんのスコアが突如として振るわなくなってきた。

結果的には、先ほどのくじが上昇ムードに水を差した格好になる。何もかもくじのせいなのだが、それを用意したのが自分であるというのもまた事実。現場に再び不穏な空気が流れる。


くじをきっかけに工藤さんの球筋が乱れはじめた

ラスト1フレームを残した時点で、1位安藤さん。2位榎並、3位工藤さんという順位。2位以下に大差をつけ、快調にひとり旅を続ける安藤さんはいいとして、このままでは工藤さんの顔をつぶしてしまう。だが幸いにして工藤さんとの差はわずか2ピンである。

ラストで工藤さんが倒すピンの数によって、自分のスコアを調整すればいいのだ。勝敗を操作しやすい3番手を選んだ戦略(というほどのものでもないが)が功を奏した。


【第1ゲーム】 E F G H I
安藤 ストライク 7 - 3 3 ストライク
55 62 68
工藤 G - G - 8 - 9 -
32 32 40 49
榎並 G 1 G 8 G 7 G 7
29 37 44 51


しかし、この日はとことんツキが無かった。ラストで工藤さんがガターを連発する不足の事態により、最終スコアは49で確定してしまった。ぼくの暫定スコアは51なので、投球を前に勝敗は決した。

写真の使いまわしではありません
榎並「惜しかったですねぇ、げへへ・・・・・」 工藤さん「・・・・・」

接待される側は「最後は勝たせてくれるはず」という期待を持って勝負に臨んでいるはずだ。たぶん実際の接待にもそんな暗黙の了解があるのだと思う。

なのに勝ってしまった。今日3つ目のミスである。接待としては何ともバツの悪い結果となってしまった。


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