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ちしきの金曜日
 
ハトが選んだ生命保険に入る

ハトが来ない

「ハトなら任せてください!なんども撮影していますから」と言ってきたのだが、肝心のハトがいない。

暑すぎるのだろうか。いや、過去にも8月にハトを使った撮影をしたことがある。最初はハトがいなくてもエサがあることに気づくと大群がやってくるものだ。しかし今日は妙にハトがいない。

ハトも保険を選ぶという大役にびびっているのだろうか

そして豆のむこうでは名刺交換

炎天下の河原で夢のような風景が広がっている。豆そして名刺交換。こういうまったくつじつまが合ってない様子って、明け方トイレ行ってまた寝たときに見るよね。

しかし残念ながらこれは夢ではない。とにかくなんとかしてハトをよんでこなければ。

「ちょっとこっちに来てくれませんか」

僕がまるでハトに話しかけているように見えたのでふざけたキャプションをつけてしまったが、実際には豆をまいているだけだ。

これまではこうしてエサでおびき寄せれば遠くのハトもやってきたのだがなぜか今回は来ない。いつになく警戒している。振り返ると僕もプレッシャーを感じる景色であった。

手ぶらでは戻れまいて


ハトがこなくてピンチ

状況はハト待ちである。会社員生活16年目にして初めてのタイプのピンチだ。

・待たせているのが4人
・そのうちひとりは取引先の社長
・現在気温33度
・ハト次第であるため先が読めず

サマリーとしてはこのような状態である。真っ先に思いついた僕の答えは「逃げ帰る」だが、これまでのデイリー真夏取材のノウハウをいかすときでもある。

飲みもの配る

汗拭き用タオル配布

デイリー真夏取材のノウハウといいつつもふたつで終わってしまった。しかもお茶は河原に放置してあったためほどよく人肌である。

出口社長は今回の話を聞いたときに「?」と思ったらしいが、聖フランチェスコが小鳥に説教したという逸話を思いだしたと話していた。

12世紀の修道士フランチェスコが小鳥にも教えを説いたという逸話だ(知らなかったのであとから調べました)。

言われてみればハトをおびき寄せようとする僕は教えを説いてるようだ

小鳥に説教するならば、ハトに保険を選んでもらうのもありかもしれない。人知を越えて自然と一体となる、みたいな話だろうか。

しかし思いも寄らない話を引用されて恐縮する。なまあたたかいお茶のませてすいません。とにかくハトを呼ばなければ。

 

 

ハトきた!

さっきから弊社の保険担当がいないと思ったら遠くでハトを集めていた。すばらしい。ハトなら任せておけと言いながらあっさり僕よりもハト上手な同僚が現れたわけだが、そんな些細なプライドはどうでもいい。これで企画を行うことができる。

実はハトがいよいよこなかったら社長に豆を選んでもらおうと思っていたのだ。言わないでよかった。

ものすごい勢いでハトを手なずける弊社保険担当・後藤


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