デイリーポータルZロゴ
このサイトについて
イッツコムロゴ


フェティッシュの火曜日
 
人は大切なものをでかく描くのか

実験のていをとってはいますが、要は楽しい心理テストのご紹介です

いきなりですが心理テストです。

手元に紙とペンを用意して下さい。用意しました?それではまず、頭の中で、500円玉を思い浮かべてください。そして用意した紙に、500円玉と同じサイズで、丸を描いてください。

描けました?これで心理テストは終わりです。これが何を表すかは本文にて。あ、本物の500円玉を用意してから読んでくださいね。

(text by 石川 大樹



出所は忘れました

このテストをどこで知ったのかはっきりと覚えてはいないのだが、むかしテレビで、それもNHKのドキュメンタリーみたいな、わりとシリアスな番組で見たような気がする。

いわゆるゲーム感覚の心理テストというよりも、もうちょっと学術的なものとして紹介されていた覚えがある。

とはいえなにぶん記憶もおぼろげなので、それは僕の思い過ごしで、もしかしたらただ心理テストの本で読んだだけかもしれないし、もっと言えば中学生の時に河原で見つけた成年誌に載っていた情報の可能性もある。93〜96年頃に成年誌の白黒ページに載っている箸休め的なコラムでそんな記事を見たことがある方、特にその雑誌を岐阜県の川に捨てたことがあるという方、そのことはそっと胸の内にしまっておいてください。

さて話を戻す。冒頭でみなさんに書いていただいた500円玉大の丸、改めてまじまじと眺めてみて欲しい。そしておもむろに500円玉を取り出し、隣に並べてみよう。


僕の描いた500円

このテストの結果はこうだ。

「500円玉より丸が小さければ、あなたは経済的に余裕のある暮らしを送っている。丸のほうが大きければ、あなたは貧乏である。」

僕はこのテストの身も蓋もなさが好きだ。「あなたの好みのタイプは…」とか「あなたの精神年齢は…」とか、そんなマインドの部分の話じゃない。「あなた貧乏である」。なんというか、それ言っちゃダメだろ、みたいなところをズバリと突いてくる。


「筆者=貧乏」の証

 

500円玉じゃなくてもいいのでは

心理テストというのはみんなでワイワイやれば楽しいものだが、机に向かってひとりでやってみると、思いもよらず自分自身とガッツリ向き合う結果になってしまったりする。大きく描いてしまった500円玉を見て、そういえば最近ハードカバーの本買ってないなとか、軽く振り返ってしまう。そのくらいたいした貧乏ぶりではないと思うが、こうして突きつけられると、あーそうかも、なんて思ってしまうのだ。

このテスト、信憑性のほどは定かではないが(なにしろ出所があいまいなので)、しかし説得力はあると思う。背景にある理屈がなんとなく見えるからだ。貧乏な人は、お金を大切に思うあまり、心の中でその存在が大きくなってしまう。それがそのまま絵の大きさに表れる。そういうことだろう。

ということは、である。お金でなくても大切なものは大きく描いてしまうのではないだろうか。たとえばチョコレートが好きな人はチロルチョコを大きく描くかもしれないし、たとえば酒好きな人は缶ビールを大きく描くに違いない。

前置きが長くなりましたが、今日はそんな記事です。

 

テーブルの上に食べ物があるのはビアホールイベントに来ているからです

ライター陣で実験

まずは当サイトのライター陣に実験台になってもらうことにした。

描いてもらったものは2つ、まずは基本の500円玉。そしてもうひとつ、タバコの箱である。

メンバーの中には、タバコを吸う人、吸わない人、吸ってたけどもうやめた人と3種類のサンプルがそろっている。僕の予想ではタバコに縁遠い人ほど箱を小さく書くはずだが…。

さっそく結果から見てもらおう。画像をクリックすると、拡大図とサイズも見られますよ。

 

ウェブマスター・林さん
編集部・安藤さん
編集部・古賀さん
月曜担当ライター・榎並さん

編集部・橋田さん
木曜担当ライター・べつやくさん
マネージャー・鶴久さん
実物はこんな大きさ

 

描いているうちにステージで歌が始まってしまった
思わず注意を奪われる参加者たち

集計した結果を見てみよう。まずは500円玉から。

金持ち 24mm 鶴久
25mm

 

26mm

実物大 27mm

橋田

28mm

安藤、古賀

貧乏 29mm

榎並、石川


気まずいリアリティ

なんだろう、この微妙なリアリティ。マネージャーやウェブマスターが金持ちで、僕や榎並さんなど、比較的若い世代が貧乏である。おもしろいですねーあははー、で終わるお遊び実験のつもりだったが、変にありえそうなランキングができてしまい、これ以上は立ち入りづらい雰囲気である。

本当は年収や毎月のお小遣い金額を聞いてきっちり検証すべきなのだが、そんなことをしたらますます気まずさは加速するばかりだ。お金についてはこれ以上の追求は今回は控えさせてもらった。

そしてタバコの箱だ。タバコを吸う人、吸わない人、吸ってたけどやめた人の3グループにわけて平均を比較した。


タバコの箱・実物との大きさの違い(単位:mm)
(グラフはマイナス方向なので、グラフが長いのは小さく書いた人です)

禁煙も人生経験

小さい順に、吸わない人、吸う人、もうやめた人、の順になった。

タバコを吸わない人が小さく描くのはよくわかる。タバコに無関心だからだ。しかし最も大きく描いたのは、意外にも、タバコを吸う人ではなく、もうやめた人たちである。

思うに、タバコを現役で吸っている人たちにとって、タバコは身近すぎるのではないだろうか。一方、タバコをやめた人にとっては、タバコは遠い日の思い出である。距離を置いてみて、初めて大切なものに気づく。ということもあるだろう。絵の大きさの違いは、その辺の経験値である。禁煙だって人生経験だったのだ。


次のページでは、子供に大好きなものを描いてもらいます。

 

 

 
Ad by DailyPortalZ
 

▲トップに戻る バックナンバーいちらんへ
個人情報保護ポリシー
©its communications Inc. All rights reserved.