梅雨時期から本格的な夏場にかけて、われわれを不快にさせるのは暑さよりも湿気だ。そんな湿気に対してぼくらが対抗する術といえば、「まあおかげでビールは美味いけどね!」と負け惜しみをいいながら、会社帰りに居酒屋へ逃げ込むくらいだ。 果たしてそれでいいのか。そろそろ寝苦しい熱帯夜に向けて本格的な対策を施すべきではないのか。
(櫻田 智也)
ビールだけじゃダメだ
おかしな天気がつづいているが、いよいよもって夏本番であることはまちがいない。町内の生ビール祭りも大盛況である。 夏といえばあの蒸し暑さ。はっきりいってどうにもならない。暑いだけならガマンもするが、湿度の高さには閉口する。一歩おもてへ出た途端に感じる「もわっ」とした重い空気は一日のやる気を奪うに充分である。 今年もそんな季節がやってきた。イヤだイヤだとばかり言っていないで、なにか講じられる対策はないものだろうか。
世の中には除湿剤というものが売っている。下駄箱に入れたり、海苔の缶に入っていたりするアレだ。ちなみにうちの下駄箱に入れたら一晩でたっぷんたっぷんになった。 ここらへんの物をうまく使えないだろうか。
ヒット商品誕生の予感
麦わら帽子を買ってきた。まわりにつけたのは虫除け用のネットだ。 帽子をかぶって直射日光から身を守る。湿気うんぬんのまえに、夏場おもてにでる際の基本的な心構えだろう。
この帽子に、湿気をどうにかする機能をもたせたい。
除湿剤としてシリカゲルを買ってきた。おなじみ『食べられません』と書いてある例の袋だ。
麦わら帽子にとりつけた虫除けネットは、ほぼ上半身を覆っている。ネットに除湿剤をとりつけることで、上半身だけでも不快な湿気から解放することができるのではなかろうか。
小学生並みの発想、と言ったら小学生に怒られてしまいそうだが、「身体の周囲に除湿剤を散りばめる」というのは、直接的で反論の余地のない手段に思える。 ホームセンターを3店まわって頭を悩ませた甲斐があったというものだ。
「こんなハメ」という言葉がしっくりくるビジュアルになってしまった。だが、機能性の面では隙がないと思う。48個、240グラムのシリカゲルに包囲されている。気持ちはすでにカラッカラだよ! そしてぼくの首のあたりになにやらメーターがあるのがわかるだろうか。ネットの内側、麦わら帽子のツバの部分から湿度計をぶらさげているのだ。これにより、除湿帽(自然なネーミング!)をかぶったときと、そうでないときとのムシムシ具合の差が読みとれるという仕組みである。
ためしに吊るしてみたら、風鈴なんかよりずっと涼しげである。そして意外にも美しい。女性がかぶったら花嫁と間違えられるのではないか。
でかけてみよう
せっかくなので除湿帽の効果を確かめにでかけてみよう。