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ちしきの金曜日
 
国道58号の謎

ここなんだか来た覚えがある、と思ったら「名山町」の文字が。ああ、そうかここは…

まあ、ただの道路が続いているだけなんですが

正直、ここから終点までは特筆すべきことはあまりない。ただの道路だ。

ただ、歩いていて「ここなんだか来たことがある気がする」と思ったら、左のような標識を見つけた。そう、この58号の横の「名山町」は昨年記事にしたあのふるーい商店街だ。


そろそろ終点。正面に桜島が見える。いい道だね、58号。

鹿児島港にぶつかる形で終わり。

地図ではここでおしまい。そうか、西郷さんが58号を見やる先には鹿児島の象徴である桜島があるわけか。

10分ほどぶらぶら歩いたら、もうおわり。ほんと短い。

それにしても西郷さんの足下から始まって、桜島を正面に望むビスタで終わる、ってちょっと「出来過ぎ」な国道だ。そういういかにも鹿児島らしい道を国道に指定したかったのかな。

 

驚愕の事実!

なんて思っていたところ、驚きの事実が判明する。

「たった700メートル」って何回も繰り返したけど、実はこれ大間違い。なんと、この58号、日本一長い国道だったのだ。



より大きな地図で見る
国道58号の全容!なんと西郷さんの足下を皮切りに、那覇空港手前まで続いていた!なんじゃこりゃ!

そもそもぼくが免許も持ってないのに国道に興味を持つようになったのは、以前「世界一分かりづらい趣味」という記事でご一緒した国道を趣味とする松波さんに手ほどきしてもらってからだ。

上記記事でも書いたが、国道趣味の方々の間で「港国道」と呼ばれる国道は短いものが多い。それを教えてもらっていたから、この58号も短くて当然と思っていた。

ところが大間違いだった、というわけ。地図はちゃんと見よう。

それに気がついたのは2つのきっかけがある。

ひとつは先日「デイリー道場」に応募のあったすばらしいエントリ「八年目の再挑戦!空港から家まで歩いて帰る30km」を読んだとき。そう、この感動ストーリー(ほんとすばらしい文章だよね!これ!)、舞台が奄美大島の国道58号なのだ。

そしてもうひとつは上記松波さんが最近出した、その名も「国道の謎」という本にこの58号が詳しく述べられていたから。

この本によれば、海上フェリーは「道路の付属物」と認めうるとのこと。付属物だよ、付属物。だから海上区間も「国道」と呼ぶことができなくもない。その考え方をとった場合、この58号は日本一長い、と。びっくり。

短くて面白そう、と思って行ってみたら、なんと日本一長かった、というびっくりのオチでした。

いつか種子島、奄美大島、沖縄と走破してみたいです。免許ないけど。

DPZで沖縄といえば、安藤さん。安藤さんに「国道58号ってご存じですか?」ってきいたら「ああ、ゴッパチ?」と返ってきた。沖縄の方はゴッパチと呼ぶらしいです。

紹介した「国道の謎」には、このゴッパチにあった不思議な「嘉手納ロータリー」の謎におけるアメリカ軍の関与など、まるで推理小説のようなくだりがある。

そう、国道とは歴史であり、「八年目の再挑戦!空港から家まで歩いて帰る30km」のように個人的な思い出でもある。

おもしろい。もっといろいろ行ってみたいなと思った。

免許持ってないけどな。

ご紹介したように鹿児島の西郷さんは、東京上野のそれと異なり、犬がいない。で、わざわざ別途犬の置物が手前に。みんなそこで記念撮影してた。そんなに犬って必要なものなのか?


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