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ひらめきの月曜日
 
なんでも寒天で固める国、秋田

これを寒天で固めるか

この日は日曜で、秋田市民の台所と呼ばれている秋田市民市場が休みであったため、代わりに「秋田まるごと市場」なる施設へとやってきた。ここならば、一風変わったお総菜もあることだろう。


…と、ここでもあさづけ発見。もはやメジャー級な食べ物だったんですね。私が悪うございました。
フルーツ寒天も、こうしてお総菜コーナーに置いてあるのは珍しいと思う。

と、ここでドーンとありました。私でも知ってる物で、だけど全国的にはさほど知られてないであろう、うってつけの変わった食べ物が。


ドーン! 出ました「サラダ寒天」。写真を撮っていたら、お店の方に「なんか珍しい物でもあった〜?」と声を掛けられた。見事なまでの無自覚っぷり。

せっかくなので「サラダ寒天って秋田にしかないんですよねぇ」と聞いてみると「ああ、なんか全国放送のテレビで紹介されたらしいねー」とのこと。

あ、これテレビで紹介されちゃってたか。まぁいい。

これは県内でもメジャーな寒天料理として知られているので、私でも存在自体は知っていた。しかし実際に食べたことがあるかというと、いまいち記憶が定かでない。

というわけで、サラダ寒天とフルーツ寒天を買って、外のベンチで試食です。
うーん、どんな味だったっけなぁ…
…あ、甘い。
下の方は寒天が固まっております。

食べてみて記憶が甦った。どこで食べたのかはハッキリしないが、この味は舌が覚えている。マヨネーズがベースになった野菜サラダに砂糖が大量に入った独特の甘さ。そしてそれらを一つにまとめるブリブリに固い寒天。

ああそうだ、思い出した。告白しよう。私は子どもの頃、寒天で固めた物が全般的に苦手だったんだ。

たまに母が「牛乳と卵と苺の寒天」を作ってくれたのだが、あれもどうにも好きになれなかった。


でも、こういうシンプルなフルーツ寒天は安心して食べられます(これはあくまで普通の味でした)。

もちろん大人になった今では笑って食べられるが、当時は子ども心に「寒天よりゼリーとかババロアとかの方がいいなー」と罰当たりなことを考えていたものだ。

なんでも寒天化

続いて、秋田駅前のイトーヨーカドーまでやってきた。こういう全国展開している店の食品売り場には、地元の変わった食べ物なんか置いてないんじゃないかと思うが、さてどうだろうか。


お店を見て回るのは、ここが最後です。
中では秋田県のマスコット「スギッチ」の着ぐるみが子どもとじゃれてました。モチーフは当然「秋田杉」。
お総菜コーナーにて牛乳寒天発見。ゴボウの煮たのとかと一緒に並んでいるのは、他の地域では見ない光景。
えごは、当然のようにありました。

やはりお総菜コーナーには、わざわざ記事にしたくなるほどまでに変わった物は売っていなかった。

と、あきらめかけて外に出ようとしたその時。


どうか中段の棚に注目してほしい。なんと全てが寒天料理! not こんにゃく!

「秋田はなんでも寒天で固めがちな所だ」と思ってはいたが、まさかここまでとは…と感心させられる品揃えではないか。どれもこれも、初めて見る物ばかりだ。

あさづけはもう慣れたからいいとして、
まさかの調味料「しょうゆ寒天」と、なぜその必要が?の「ブルーベリー寒天」
しょうゆで驚いてる場合じゃなかった、なんと塩寒天があった。かたや、桃寒天は安心しますね…。
こちらは「幸水なし」と「山ぶどう液」の寒天。贅沢なフルーツ寒天といったところか。

いやもう、スゴイとしか言いようがない。

どれも味を見てみたいが、そんなには食べられるはずもなく、2種類だけをセレクトしてイートインコーナーで食べてみることにした。


桃としょうゆを選択。今にして思えばもっと食べるべきだったが、この時は正直ビビってたんです。これ以上は無理だったんです。


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