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ロマンの木曜日
 
高級ホテルの周辺で高級を味わう


こういうの、ありがち。

一生に一度ぐらいは高級ホテルに泊まってラグジュアリーな空間を堪能してみたい。 でも泊まれない。なぜなら高級だから。

だけどホテル周辺をぶらぶらするのはタダだ。 高級ホテルは中身だけじゃなく、建物周辺も非日常感を演出するために 高そうなオブジェとか置いてたりするから、周辺だけでもラグジュアリー感を味わえるかもしれない。

泊まれないから周辺を散歩するという、 ショーケースのバイオリンを眺めるみたいなことしてきました。

小柳 健次郎



パークハイアット東京


高層ビルな上に三本も建っててすごい高級。

最初に訪れた高級ホテルは新宿にあるパークハイアット東京。 大都会かつ高層ビルというTHE・高級ホテル。

実際のホテル部分は39階から52階までなので、 このビルの周りをホテル周辺と言えるだろうか。

でもそれを除外するとほとんど候補がなくなってしまうので 分からないということでうやむやにしておきます。

 

さすがの高級アイテム

そしてホテル周辺を散策してみたがやっぱり高級でした。


この角張った植栽が洗練された雰囲気で高級ポイントが高い。
と思ったらモコモコのもあってこれも高級だなーと思った。

なんかギザギザしてる屋根。高級!
高級ホテルには定番の噴水も抜かりない。

人目に付かない裏側なら隙があるんじゃないかと思ったらこの大理石具合。
そしてロングカーテンでガード。高級プライバシー。

一番高級だと思ったのはこの三角コーンみたいなもの。こんなのまで石にするか。
しかもたくさんあってくらくらする。

高級ホテルすごい。あと大理石率も異常。周辺をぐるぐる回ってみたが、 歩いた道は全部大理石だった。

たぶん歩幅一つ分の大理石で3ヶ月ぐらい余裕で暮らせるぐらいするんだろう。 そんなのを敷き詰めて踏んづけてる訳だから金があるところは違う。違いすぎる。

 

疎外感

ただそれでラグジュアリー感を味わえるかと言ったら、言えないかもしれない。

なにせ高級ホテルの周りには「まさに高級」というような人が多く警備員もいる。

対してこちらは一人で周囲をうろつきながら写真撮ってる貧相な男(しかもシミ付きTシャツ着用)。 どうかんがえても高級側でない。疎外感があふれ出して悲しくなる。

しかしそんな中でも共感できるものがあった。


日に焼けて色あせた上にフニャフニャのポスター。
このフニャり具合は高級でない!高級でない!

ここでもっとも興奮したのがこれだった。 完全無欠の高級ホテルでこういった隙を見つけるのはうれしい。 エグゼクティブなのに臭い、とかそういう感じのおもしろさである。 他にそういった物はないか。

いや今回の企画はそういう趣旨ではなかった。 ラグジュアリー感を味わおうとしてきたのに、なんでそんな粗探しをしようとするのか。

 

ザ・ペニンシュラ東京


洗濯板みたい、という感想が精一杯

有楽町にあるザ・ペニンシュラ東京はパークハイアットと違い、 上から下まで全部ホテル。そのためか玄関からなんかすごい。


こんなだもの。

いきなり高級。そのためか疎外感が先ほど以上に高くてコソコソしてしまう。 この写真も歩きながら通りがかりのフリをして撮った。まるで泥棒の下見。

以下の写真も同じようにコソコソ撮ったものです。


まず周辺の道路が「フランス行ったことない人が思うパリ」並にオシャレ。
こんなのが住んでるアパートの近所にあったらすぐクモの巣まみれなのに。

ホテルマンが真っ白!汚れが目立ちにくいから濃色の服を着てる自分とは真逆で高級。
客待ちのタクシーは黒ばっかりで高級。

角刈りの植木に宝石で作られたフルーツの看板。
スイカラグジュアリー。

そりゃ記念写真撮るよね。

てっぺんからつま先まで高級オーラに包まれていて、つけいる隙がまったくない。

もし僕がちょっとでも敷地に入ったなら即刻殴られるだろう。だから道路を隔てたところからこっそり撮ってる。 企画趣旨は高級感を味わいに来たのにどうしてそうなってしまうのか。

それは僕がまったく高級でない人間だからだ。ホテル周囲から放たれるここに居てはいけないオーラにはじき飛ばされてる。

はじき飛ばされた勢いで次のホテルに向かった。


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