ゴーカイ過ぎる祭りのはじまりだ!
ひとしきり町を練り歩いた後、いよいよ山車同士をガッチンゴッチンぶっつけ合う儀式のはじまりです。
どこからともなく、狂おしいまでにスポーティーな格好をした人たちが走ってきて、
ほい、整列!
この人たちが山車をゴーカイに引き回す“若連”の人たちなんですが、地区ごとに色違いのハチマキを締めているので、なんとも運動会っぽい雰囲気を醸し出しております。特に勝ち負けとかを決めるわけではないんですけどね。
さて、各地区の“若連”がそれぞれの山車の位置に移動して、いよいよスタート! 沿道で見守る人たちの前を、山車がゆっくりと進んでいきます。ここまでは先ほどの町練り歩きとあまり変わりないのですが……
突然、ペンギンがすごい勢いで逆走を開始! 車輪とアスファルトがこすれてガガガガーッという音が響く。
負けじとヤッターマンもペンギンに向かって猛ダッシュ! ぶつかる! ぶつかるーッ!
あーーーーーーーッ!
ガッチーーーーーン!
結構スゴイ音がしましたよ! 想像以上に思いっきりぶつかっていくんですねぇ。
さらに、ヤッターマンの後方からシンケンレッドも迫る!
ガッチーーーーーン!!!
す……すっごい! すっごい! 勢いのあまり山車が斜めってます。しかも後輪なんか完全に浮いちゃってますからね。
それにしても、ココに座ってる人の度胸ったら……。お調子にのって自動車のボンネットに上ってたら衝突事故起こしちゃった……くらいの感覚ですからねぇ。
しかもよく見たら、山車の土台部分の中にも人が! ここでドンドコ太鼓を叩いてるんですが、ハッキリ言って太鼓なんて叩いてる場合じゃないですよ。アナタの乗ってる山車が次々と他の山車と衝突してるんだもん! 怖ッ! 絶対に乗りたくナイ!
……いやあ、正直なめてました。
いくらぶつけるって言っても、まあ山車同士をちょこっと当てるくらいのことだと思っていたんですが、実際はそんなもんじゃなかった! 力一杯、ダーーーッと勢いよく山車を押して、そのまま慣性に任せて思いっきりぶち当てているという感じ。
だからぶち当てた後、山車がどうなっちゃうか予測不能。つんのめったり、倒れそうになったり、時には沿道の観客の方に突っ込んじゃいそうになったりして、観ている方もなかなかスリリングです。
年中サンダルばっかり履いているボクですが、この日ばかりはサンダルを履いてきたことを後悔しました。だって、山車に足を踏まれたら大惨事だもん……。