録音しています
トイレの消音器。TOTOの商品名でいえば音姫。トイレの音がごまかせるうえに水道代の節約にもなるというすばらしい商品である。
携帯電話に音姫機能を付けてどこのトイレでも使えるようにするのはどうだろう。電話機自体に機能を付けなくても水が流れる音を着メロにすればいいのか。使いたいときに誰かに電話をしてもらうのだ。
まずは水が流れる音を録ってくるところから始めよう。どうせならダイナミックに滝の音がいい。
(林 雄司)
23区の滝にしました
だが滝は遠い。奥多摩や群馬の滝を調べてみたが最寄りの駅やバス停から30分から1時間はかかる。滝は駅前にはないのだ。確かに降りたら目の前が滝、という駅を見たことがない(むかしの人が考えた世界の果てみたいだ)。
さらに調べてみると東京23区内にも滝があることが分かった。今回のターゲットはそこにしよう。東京23区の滝という意外性プラス音姫着メロという実用性。記事としての骨格はできあがった。
北区・名主の滝公園
最初の滝は北区である。王子駅から10分ほどのところにある名主の滝公園。
王子の住宅街のなかに立派な公園入り口の門がある。
おおざっぱにいうと東京の地形は西側に台地、東側に低地が広がっている。その境目が王子のあたり。崖である。そして崖には滝がある。
王子が崖だといってもさすが住宅街なので生々しい崖はあまり残っていない。だが公園のなかはサービス精神旺盛な崖が残っていた。
サービス崖
そして公園内には滝が3つある(パンフレットには4つとあったが滝と分かったのは3つ)。なかでもいちばん派手なのがこの男滝である。
おじいちゃんも一眼レフでずっと滝の写真を撮っていた。滝は魅力的だ。おじいちゃんと入れ替わりで撮った写真がこれ。
いやはや名瀑ですな
おじいちゃんと場所交替のときに「シャッタースピードを揚げたいけどここ暗いですな」「お茶屋はやってるのかな」「足もと気をつけてください」などちょっとした滝談義があったのだが詳しくは割愛。
しかし僕もいつのまにかカメラと滝というおじいちゃん一般教養を身につけていたことに驚く。
ちなみに滝を見に来ていたおじいちゃんはなぜかみなベージュっぽい服を着ていた。