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ロマンの木曜日
 
わくわく交差点探し


この本をフィーチャーします

運転免許の学科教本が好きです。

いや、もっと正確に言うなら「学科教本のイラスト」が好きです。「また分かりづらいジャンルを持ってきて...」などと眉をひそめる方もいるかも知れません。でも、免許を持ってる人なら見たことあると思いますが、あの本に出てくる道路や標識のイラスト、なんだかすごくわくわくしませんか。特に、僕は白線がたくさん書いてある、複雑な交差点の絵が好きでした。

久しぶりにその感覚を思い出し、実際に都内の道路で、わくわくする交差点を探してみました。

萩原 雅紀



学科教本のイラストがすごくいい

免許を持っていない人にはまったく理解されないと思いますが、学科教本のイラストってなんだか独特の味わいがあるのです。あまり詳しく載せることはできませんが、車の運転状況を表すような場面のイラストは、昔の図鑑のようなやや劇画調のタッチ。


体調が優れないときは無理しないで、というイラスト
事故が起きやすいさまざまな状況(写真故意にぼかしています)

そして、標識の紹介ページではあの事務的な道路標識の数々がほぼそのままイラスト化。なにも面白い要素なんてないはずなのに、これがなぜだか見ていて飽きないのですよ。

ここでは細かくお見せできないので、気になったらぜひ学科教本を買って見てみてください。


標識ってアイコンだから並べるとかわいい
ただの道路のイラストがどうしてこんなに楽しいのか

全体的にとても楽しいのですが、なかでも僕は道路のイラスト、特に複雑な交差点を表すような、車両通行帯(車線を分ける白線)や進行方向別通行区分(車線の方向を示す矢印)、安全地帯(道路敷地でも車線ではなく斜線の部分)などが配置されたイラストがすごく印象に残っていました。

でもいま改めて見てみたら、それは「導流帯」というものを表すための1枚の小さなイラストだけでした。よく覚えてたなあ。

教本ばかり見ていても記事にならないので、実際に外に出て、教本のようにわくわくする交差点を探してみたいと思います。

 

右折レーンの共演/新宿西口

まず手はじめにやってきたのは新宿駅の西口。この近くにある交差点はほぼ正方形で、4方向すべてから同じような長さの右折レーンが伸びていたのが気になりました。



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こんなに美しい右折レーンなかなかない

実際どんな風に見えるのか、右折レーンでわくわくするのか、西口の新しいランドマークになったコクーンタワーを見ながら歩いてきました。


西口の新しいシンボル、コクーンタワー
の真下の交差点だけど...ん?

だいぶ剥がれてる!

このところメンテナンスされていないのか、白線がだいぶ剥がれてしまっていました。これではわくわくするしない以前の問題です。ここは都庁も近いし、ぜひ早いところキレイに白線を引き直してもらいたいと思います。

いきなりつまづきましたが、グーグルマップだけではなく実際を見ることが重要なんだ、と教訓めいたことを自分に無理矢理言い聞かせて、次の交差点に向かいました。

 

変則十字路/新宿新都心

続いては、さっきの交差点から100mくらいしか離れていない「新都心歩道橋下交差点」。

ここは一見ふつうの十字路なのですが、メインの通りである青梅街道が右上から左上に抜けるという、すこし変わった車の流れ。そのため点線や右折レーンで車の流れがかなり細かくコントロールされているようです。



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なかなか点線が多くて期待できるかも

ここは交差点を取り囲むように、交差点名にもなっている歩道橋が建っているので、この上から見下ろしてみました。


この歩道橋から見下ろしてみる
交差点を取り囲むように立つ長い歩道橋

Don't think. Feel!

上から見下ろすと、うん、これはなかなかの交差点じゃないでしょうか。

上の写真で、下から右上に延びているのがメインの通りである青梅街道、左上の歩道橋の下をくぐっているのは先ほどのコクーンタワー下の交差点に続く道。そして、分かりにくいけど左にある停止線の道は新宿駅西口前から延びてきている道。つまり、ちょっとカーブしているけどアルファベットの「K」のような形の交差点です。

青梅街道のカーブに惑わされないように点線で誘導したり、向こうから来る右折が2方向に分かれていたり、さらに向こうから来る直進車のレーンが誘導帯でセパレートされているなど、かなり見どころの多い交差点です。

でも白線の剥がれが目立つなど、わくわくするとは言い切れない交差点でもあります。...って、かなりてきとう言ってますけど深く考えないでください。

 

のりピーも見下ろした五叉路/四谷四丁目

新宿駅を通り越して、「四谷四丁目交差点」にやってきました。

グーグルマップで都内の複雑な交差点を探していて見つけた、以外にここに来た理由はないのですが、この交差点の傍には先日までのりピーが所属していた事務所があって(現在は移転)、過去に何度もテレビカメラが押し寄せた、ある意味有名な交差点です。おそらくのリピーも若かりし頃、この交差点を行き交う人々を事務所の窓から眺めたこともあるでしょう。



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やや複雑な五叉路です

残念ながら歩道橋も見下ろせるようなビルもなく、横断歩道を渡りながらいろいろな角度から写真を撮りました。


事務所が入っていたビル
白線の複雑さも上から見下ろしたときほど感じない

結局、この合流車線くらいしか分かりやすい場所がない

ここは交差点が広く、上から見下ろせないせいか、見た目の迫力はいまいち。

中央分離帯や安全地帯などはほどよく配置され、白線もそこそこ書き込まれているのですが、いかんせん地上レベルからではそれら全てを一度に目に入れるのは不可能でした。

うーん、もはや学科教本とぜんぜん関係ないし、この企画、ぜったい面白くない気がする。雨もぽつぽつ落ちてきて、取材にも暗雲が立ちこめてきました。


立ちこめる暗雲

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