ふしぎな形とクールなたたずまい
商店街のゲートを集めて分類した結果、今回ゲートを探すきっかけになった中央林間西口商店会のゲートは「アバンギャルドでクール」という立ち位置だということが分かった。
ふしぎな形で、しれっと立っている。
アバンギャルドでクールというと、人間だとどんな人だろう。ギャルソンの服を着て(アバンギャルド)、趣味は禅(クール)か。日本が好きな外国人みたいなことになってしまった。そして自分のアバンギャルド感、クール感の貧弱さにも驚いた。
さて、探して歩いて見つけた中にも、同じような物はふたつ見つけた。が、中央林間のもののようなレトロさは感じさせない、どちらも比較的新しいもののようだった。
どちらも、ちょっと意匠にこだわりのあるモニュメント風。
なにしろ街の真ん中に立つ商店街のゲートなので言葉の意味ほど“アバンギャルド”ではないかもしれないが、十分挑戦的なデザインだ。
中央林間のゲートよりもぐっと新しいことから、こういった商店街ゲートのふしぎさが脈々と受け継がれていることが分かる。
変なかたちじゃないけど、クールでやや冒険したタイプのゲートは他にもあった。
新世界のAC/DC風フォントはアバンギャルドではないかもしれないが、超クール。
川崎の銀柳街のゲートは町の名物らしいステンドグラスを盛り込むところまではむしろ保守的かもしれないが、柄やもくもくした形に冒険心をみた。
そもそも「ゲート」ってなんだろう
ゲートを見ていて改めて思ったのは、こういうものが町の中心部にどーんと立っていて、そしてこの下を毎日人々がくぐるということの、おかしさだ。
街に立っているので、人はどうしてもくぐるしかない。そんなふしぎさ。
あ、そうか。そもそも「ゲート」という存在そのものが唐突でちょっと「へん」なもなのか?
早くも自分の中で商店街のゲートをどうとらえていいか分からなくなりながら、続いて「アバホッ」(アバンギャルドでホット)なゲートたちを見ていきたい。引き続き語呂は悪いですな。
へんな形でありながら(アバンギャルド)、商店街らしいあたたかみを感じさせる(ホット)。そんなゲートとは。