ふつうのゲートのはずなんだけど
最後の分類域は「コンクール」(コンサバ×クール)。あ! やっとゴロがいい! というか、別の意味の言葉になってしまった。
保守的でクールで、特にデザインに凝ったわけではない、シンプルなゲートに商店街の名前がかいてある。それだけのゲートもたくさんあった。
じゃあ普通でおもしろくないのかというと、ぜんぜんそんなことないのだ。
まず、古い物はフォントや雰囲気がすごい。
これについては、ふしぎというよりも文句なしでかっこいいと思う。
コンサバでクールというと、人間でいうならお坊さんみたいな感じだろうか(クール=禅というイメージしかないのか)。そう思ってみてみると、確かに他のジャンルのゲートよりもより、シレっと立っているようにも見えてくる。
厚みでアピール
一見普通のゲートにみせかけておいて、よくよく見るとひとくせあったりするのも見逃せない。
菊名 菊名ウエストモール(西口商店街)
この薄さは結構衝撃であった。実際10センチくらいなんじゃないか。
じっと見ると、へんな気がする時計
そして、やはりここでも出てくるのは時計だ。
思うのは、結構この時計で習慣的に時間を確認している人がいるだろうということだ。
道すがらにある時計というのは頼もしいし、だから、商店街のゲートに時計があしらわれているのはすごく合理的で需要に応えていると思う。
右上は今回集めた中でも特にシンプルだった。シンプルすぎて時計を支えるために立ってるような感じがしてくる。
商店街のゲートは、なくてもいいものだ。実際、商店街はあるけれどゲートがない場所もたくさんあった。なくてもいいから、作るのも難しいんだろうなと思う。
左上、日吉は撮影時間が夕方だったからか、4つのゲートに次々とバスやらタクシーやら、普通の車やらが流れて行っていた。競争用ゲートみたいに見えた。
荻窪の北口駅前通商店街はシンプルすぎてそのせいで、またちょっとなにか風情あることになっている。
どう転んでも、にじみ出てしまう独自の雰囲気。それが商店街のゲートなのだ。これが全国にあるというのは、やっぱり結構おもしろおかしいことなんじゃないか。
気づかないだけで、私たちはずっと、ふしぎな商店街ゲートと暮らしていたのだ。
一度、企画段階から立ち会ってみたい
知らない間にそこにあって、誰も疑問に思わず、でもよくよく見るとふしぎな商店街ゲート。
きっと、製作する人も方法も予算も、とりまくすべてがそれぞれの商店街によって違うのだろうと思う。
一度でいいから企画段階からゲート作りに立ち会ってみたい。まあるい照明とか時計とか、どういう段階で商店街的な要素が盛り込まれるのか。個人的には、やっぱり最初に紹介した中央林間のゲートみたいなのを作りたいです。